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自治体の皆さまへ

明日に向かって~差別をなくしていくために~

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三重県伊賀市

人権について考えるコラムです。

■差別事象から見えてくるもの-人権政策課-
「部落差別は昔のはなし」「今はもう無くなっている」人権問題を学ぶ機会に参加すると、時折そのような意見を聞くことがあります。
私たち人権政策課には、仕事や家庭、地域での活動など、さまざまな場面で苦しい思いをした人や、生きづらさを感じた人からの相談が寄せられます。その中には差別につながる相談もあります。
ここ数年、部落差別(同和問題)の差別事象が多く発生しています。同僚との会話の中で「部落の人は税金を払っていない」と発言した事象や、同じように職場で「あそこはうるさいところ」と発言した事象などが起きています。
これらの事象で発言をした人は、自分の周囲や同僚に被差別部落(同和地区)に住んでいる人や出身者が居るとは思っていなかったことが、確認されています。
「部落の人は税金を払っていない」という意見は、過去の同和対策事業など行政の手厚い施策を「不公平だ」という認識から生じている意見ではないかと考えます。
同和対策事業は、部落差別(同和問題)の結果として生じた被差別部落(同和地区)の劣悪な生活環境、貧困や未就学などの問題を解決するための改善、格差是正を早急に実施するための特別な対策であって、2002年3月末をもって、一般施策に移行し、現在では行われていない事業です。
この事業は被差別部落(同和地区)に住んでいる人が税金を払わなくてよいという施策ではないにもかかわらず、被差別部落(同和地区)への偏見が原因で出た発言だと思われます。
部落差別は昔のはなしではありません。無意識や無理解による発言で、同じ伊賀市の市民を苦しめる部落差別(同和問題)をなくすため、一人ひとりが自分の意識に問いかけてほしいと思います。

◇ご意見などは人権政策課
【電話】22-9683【FAX】22-9641【メール】jinken-danjo@city.iga.lg.jpへ

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