今年の立冬は11月7日(木)です。芭蕉さんは、冬に伊賀に帰ってきて、新年を迎えることもありました。元禄2(1689)年、46歳のときの芭蕉さんも、長い「奥の細道」の旅を終え、9月下旬には伊賀へ帰り、その冬を過ごしています。
このとき芭蕉さんは、ふるさとの人たちと多くの句会に参加し忙しく過ごしました。なかでも、蓑虫庵で開催した句会には、その準備から関わっていたことが土芳の『横日記』からわかります。ここには、句会でどのような料理を出すのか、どんな風に部屋を飾るのか、芭蕉から土芳に伝えられていることがわかります。
根(ね)ぶか雑水(ぞうすい)、ちやは園風(えんぷう)が七りん、茶わん、銘々菓子いりまめ、すみとり紙にしたたむ。
寒い季節、葱(ねぎ)の雑炊を準備し、お茶やお菓子の内容など、句会の参加者に対するもてなしの細かな点まで教えています。芭蕉さんの時代は連句という形式で句会を楽しんでいましたが、作品を作りながら、飲んだり食べたりして交流を深めました。
皆さんも、温かいものを食べながら、友達と俳句を詠んでみてはいかがでしょうか。
■第78回芭蕉祭特別展
「おかえり、芭蕉さん ふるさと伊賀へ。」開催中
日時:12月24日(火)まで
■ギャラリートーク
日時:11月23日(土・祝)・12月7日(土)午後1時30分~(要入館料)
問合せ:
文化振興課【電話】22-9621【FAX】22-9619
芭蕉翁記念館【電話】21-2219
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