■誰にでも起こり得る「ひきこもり」
「ひきこもり」とは、国のガイドラインによると長期(6カ月以上)にわたって社会参加(学校に通う、仕事をする、家庭外で友達と関わりをもつなど)をしておらず、主に自宅にとどまっている「状態」を表す言葉です。他者と交わらない形で外出をしている場合も「ひきこもり」に含まれます。
2015年、2018年の国の調査をもとにすると、伊賀市では約800人が、ひきこもり、あるいはそれに近い状態で暮らしていると推計されます。ひきこもりは決して特殊なことではなく、誰もが自分自身や自分の身の回りの人に起こり得ることと言えます。
■正しい理解で支える「ひきこもりサポート事業」
ひきこもっている人のことが、場合によっては一見「さぼっている」ように見えるかもしれません。しかし内面では大きな不安や葛藤を抱えていることが多いものです。本人にとって「安心・安全な環境」や「理解してくれる人の存在」、周囲の人のひきこもりについての正しい理解がひきこもりの人の社会参加に必要不可欠です。
伊賀市では「ひきこもりサポート事業」を伊賀市社会福祉協議会に委託し、ひきこもりに関する本人・家族への相談支援、フリースペース「nest(ネスト)」の開設、相談機関のネットワークづくりなど地域福祉計画に基づき、生きづらさをかかえた人に寄り添う社会づくりをすすめています。
令和3年度、令和4年度には、地域でひきこもりについて理解しサポートする「ひきこもりサポーター」を養成し、現在30人のサポーターが活動しています。今年1月にはひきこもりサポート事業の一環として、ひきこもり支援に関するシンポジウムや当事者家族の家族会を開催しました。
■当事者家族会を隔月開催しています
令和6年度からはひきこもり当事者家族会を、伊賀市社会福祉協議会(伊賀市総合福祉会館)で隔月で開催しています。
三重県下で家族会活動をしている三重オレンジの会や回復者の人も参加し、優しい雰囲気の中で話し合いをしたり、自由に意見交換を行っています。
◇参加者の声
・普段自分の話をするところがないのですごく助かっています。
・家族会に参加した後は心が少し軽くなります。
興味がある人は、ひきこもりサポートnest(ネスト)(【電話】090-3483-2584)までお気軽にご連絡ください。
■ひきこもり支援に関する市民講座
日時:1月12日(日)午後1時30分
場所:ハイトピア伊賀 5階多目的大研修室
講師:ノートルダム清心女子大学
人間生活学部人間生活学科 准教授
中井 俊雄さん
■相談窓口をご利用ください
いずれも相談は無料で、秘密、個人情報は厳守します。家族の人もお気軽にご相談ください。
◇ひきこもりサポートnest(ネスト)(伊賀市社会福祉協議会)
【電話】090-3483-2584【FAX】21-8123【メール】nest@hanzou.or.jp
※フリースペースの開設は毎週水・金曜日(祝日、年末年始などを除く。)午後1時~4時30分
◇三重県ひきこもり地域支援センター ひきこもり専門電話相談
【電話】059-253-7826
毎週月~金曜日(祝日、年末年始を除く。)午前9時~午後4時
問合せ:生活支援課
【電話】22-9650【FAX】22-9661【メール】shien@city.iga.lg.jp
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