人権について考えるコラムです。
■つなぐ命 -伊賀消防署警防第3課-
目の前で突然人が倒れたら、あなたはどのような行動をとりますか。
倒れた人の意識や呼吸がない。このような状態では現場に居合わせた人(バイスタンダー)が直ちに応急手当をしなければ、脳は5分ほどで回復不能なダメージを負うとされていて、救命率が低下します。
もし、倒れた人が家族や友人なら応急手当を積極的に実施すると思います。しかし、見ず知らずの人ではためらう人が多いのではないでしょうか。出血をしている人だったら、感染症を患っている人だったら、なおさら勇気がでないのではないでしょうか。
人は見た目や価値観の違いはあっても命の重さに変わりはありません。その見ず知らずの人も誰かの大切な人でしょう。最近ではSNSが発達し、応急手当を実施するどころか写真や動画を撮影する人がいます。しかし撮影しても人の命を救うことはできません。「誰かがやってくれるだろう」ではなく、現場に居合わせたあなたが勇気を出して、119番通報と応急手当をしてください。応急手当のやり方がわからなくても通信指令員の指示に従ってためらわないでください。
私たちのまわりにはたくさんの人権課題がありますが、誰もが平等でその人らしく生きる権利を有しています。大切な命を守るために一歩踏み出す勇気を持って行動し、尊い命を救いましょう。皆さんの理解と協力が不可欠です。
私たちの身の回りで助けを求めている人がいたとき、迷わず、応急手当を実施することで「命」をつなぎたいと思います。
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【電話】22-9683【FAX】22-9641【E-mail】jinken-danjo@city.iga.lg.jp
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