■救急医療の適正利用について考えてみましょう
医療環境を取り巻く深刻な問題の一つとして挙げられる「医師不足問題」。伊賀市も例外ではありません。そして、夜間や休日の軽症患者の救急利用の増加により、もしもの場合に必要な医療体制の確保が非常に難しい状況になる恐れがあります。
伊賀地域の救急医療体制を確保するため上野総合市民病院、岡波総合病院と名張市にある名張市立病院を加えた三つの病院による二次救急医療を実施しています。二次救急医療とは、入院や手術を必要とする患者さんを対象とした救急医療を言います。
救急医療はあくまで緊急事態に備えるため、限られた医療スタッフで診療を行っていますので、市民の皆さんの命を守る救急医療体制を維持するためには、市民一人ひとりの心がけとご協力が必要です。
通常の診療時間内にかかりつけの医療機関を受診するなど、ご協力をお願いします。
■休日・夜間に救急車を呼ぶほどではない病気やけがをしたとき
まずは一次救急医療をご利用ください。一次救急医療とは、地域の診療所や応急診療所で対応する比較的軽症な病気やけがの人を対象とした医療です。
◇伊賀市応急診療所(上之庄1700-1【電話】22-9990)
応急診療所は、伊賀医師会、岡波総合病院や伊賀薬剤師会などの協力をいただき、休日や夜間に急な病気やけがをしたときの応急的な処置を目的に市が開設しています。
診療科目:一般診療・小児科
診療時間:
・月~土曜日…午後8時~11時
・日曜日・祝日…午前9時~正午・午後2時~5時・午後8時~11時
※受付は、診療終了時刻の30分前までです。
※診療体制確保のため、駐車場に着いたら電話で症状を伝えてください。
※新型コロナウイルス・インフルエンザなどの各種感染症検査・点滴・レントゲン検査・血液検査などは行っていません。
※診察の結果、医師が詳しい検査や処置が必要と判断した場合、二次救急医療機関を紹介します。また、薬は院外処方で原則1日分です。
※健康保険証(マイナンバー保険証の人はマイナンバーカード)や各種受給者証、お薬手帳を持参してください。健康保険証がない場合、診療代金は全額自費になります。診療代金は現金のみの取り扱いです。なお、休日・夜間のため、診療代金は割り増し加算になります。
※悪天候(台風や積雪など)の時は、やむを得ず休診する場合がありますので、電話で確認をしてください。
■命を救う救急車 119は緊急時に!
近年、全国的に救急車の出動件数・搬送人員はともに増えていますが、救急搬送の半数以上が入院の必要のない軽症者です。なかには、「交通手段がない」「どこの病院へ行けばよいかわからない」などの理由で救急要請する場合があります。
通常、119番通報を受けると現場から一番近い救急車が出動しますが、緊急性のない救急要請を含めた出動が増えることにより、緊急に救急車が必要な事故が発生した場合、遠くの救急車が出動することになります。その結果、到着が遅れ、救える命が救えなくなる可能性があります。しかし、なかには重大な病気やけがの可能性もあるため、救急車を呼ぶかどうか迷ったときは、下記の一覧表を参考にしてください。
一人でも多くの命を救うため、救急車の適正利用にご協力をお願いします。
◇[伊賀市]出動件数・現場到着時間の推移
令和5年の出動の件数は過去10年間で一番多かったんだね。
◇[伊賀市]傷病程度別搬送人員数(令和5年)
救急車で運ばれた人のうち約半数が入院を必要としない軽症だったみたい。
■こんなときは迷わず119番通報しましょう
これらの症状以外でも、いつもと様子が違ったり、おかしい場合は救急車を呼びましょう。
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