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自治体の皆さまへ

ひまわりNo.520

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三重県名張市

■自分らしさ
先日久しぶりに友人と会いました。彼女の子どもが、来年中学生になると聞き、あれこれ話に花が咲きました。
「知ってる?今って中学生の制服もブレザーが増えてきててさ、娘の行く中学校、スカートでもズボンでも自由に選べるんやで」
「そうなんや。ブレザーの学校が増えてるのは、スカートにもズボンにも合わせられるからなんや」
家に帰った私は、家族にその話をしました。娘が通っていた中学校も、娘が卒業した後に制服がブレザーに変わりました。娘は、「私は何となく『スカートよりズボンの方が楽やな』って感じやったけど、友だちの中ですごくスカートを嫌がっていて、制服のない高校へ進学した子がいたわ。中学校の3年間つらかったんやろな」と話しました。
性別に関係なく制服を選べる学校が、2010年代後半から全国的に増加しています。「ジェンダーレス制服」と呼ぶのだそうです。
文部科学省が2015年に性的少数者に対する配慮を学校で行うよう通知したことも背景にあるようです。
トランスジェンダーの生徒の精神的負担をなくすことはもちろんですが、一人一人が自分に合った制服を選べること、「何を選んでも大丈夫」という安心できる環境づくりが、ジェンダーレス制服導入の最大の目的だということです。
「男子はこちら、女子はこちら」と強制的に振り分けられるのではなく、人の数だけある「自分らしさ」を表現できるかどうかは、周りの環境による部分が大きいと思います。
自分がマジョリティ(多数派)に属していると、周囲にも自分と同じ考えの人が多いため、マイノリティ(少数派)の考えに気づきにくかったり、気づいても受け止められずに排除したりしがちではないでしょうか。でも、自分にとっての当たり前が、他の人の当たり前とは限りません。
一人一人の当たり前を尊重し、認め合うこと、「自分らしさ」を存分に発揮できることの大切さを、ジェンダーレス制服を通して考えました。

毎月11日は「人権を確かめ合う日」
ご意見は人権・男女共同参画推進室(【電話】63-7909)へ

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