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自治体の皆さまへ

引き継ぎたい!事業承継に悩むあなたに寄り添います

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三重県名張市

地域経済の活性化や雇用創出には、事業承継は必要不可欠です。しかし、後継者がいないことなどを理由に諦めてしまう事業所も。今号では、事業承継や創業を支援する「Humidas(フミダス)」の取組をご紹介します。

■フミダス(市事業承継人材マッチング支援協議会)に相談した梶谷さんにお話を伺いました
◇商品やお店だけじゃない。「想い」も受け継いでいく
「甥っ子の奥さんにお店を引き継いでもらおうと考えています」。そう話すのは、つつじが丘で創業36年目の呉服店「梶匠(かじしょう)」を営む、店主の梶谷正和(かじたにまさかず)さん。事業承継を考える上で、お店を引き継いでもらう相手が親族かどうかは重要ではなかったと言います。
「着物は目利きが命。自信を持ってしっかりとした商品をお客さんに届け、気遣いもできる事が後継者の一番の条件でした。もちろん、お店を引き継ぐ覚悟も必要です。今までお世話になったお客さんをしっかり引き継いでもらいたいですしね」。
事業承継は、単に商品やお店だけではなく、お客さんや愛着のあるお店に対する「想い」も、後継者に引き継いでもらいたい、そんな気持ちが梶谷さんの言葉から伝わります。

◇フミダスに相談していなかったら廃業していたかも
梶谷さんが事業承継を考え始めたのは、東日本大震災の翌年。着物を織るために必要な反物が、海外で生産されることが多くなり、取引先の染物屋や機はた織おり屋などの廃業が顕著になってきたことがきっかけでした。
今では、30軒あった取引先が1軒にまで減少。事業承継ができずに、諦めて自主廃業したケースがほとんどだと梶谷さんは言います。
そんな中、梶谷さんは、事業承継を支援する市事業承継人材マッチング支援協議会(フミダス)が開催した「事業承継セミナー」を受講することに。セミナーをきっかけに、フミダスから専門知識が豊富な中小企業診断士を紹介してもらいました。
「事業承継で一番悩むのは、相続税や贈与税などのこと。それがハードルとなって自主廃業する人もいます。知識がないので一人で考えていてもなかなか前に進まない。中小企業診断士のような専門家へ相談できることは本当に心強いです。フミダスに相談していなかったら、私も廃業を選んでいたかもしれません。事業承継で悩んでいる人は、フミダスのような公的機関を頼ったほうがいいですね」。
現在、5年かけてお店を後継者へ引き継いでいく計画を進めています。

■梶谷正和(かじたにまさかず)さん
つつじが丘にある呉服店「梶匠(かじしょう)」の店主。5年かけて呉服店を引き継ごうと考えている。
英虞(あご)湾など県内の風景を織り込んだ西陣織の小袋や帽子。
「後継者のために売り上げの柱の一つにできれば」と新規事業として製作。10月から東京の三重テラスでも販売されることに。

「フミダス」について詳しくは2ページで!

問合せ:市事業承継人材マッチング支援協議会「Humidas(フミダス)」
【電話】63-2143

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