■ようこそ乱歩の世界へ 今年は江戸川乱歩生誕130周年
名張市で生まれた推理作家・江戸川乱歩。名張市民なら、乱歩作品に触れたことはありますよね⁉探偵小説や本格推理小説、怪奇小説など多様な作品があり、「怪人二十面相」や「明智小五郎」といったキャラクターも生み出されています。
乱歩の作品は、論理的で巧妙なトリックが特徴。処女作『二銭銅貨』では、暗号トリックとどんでん返しの意外な結末で読者を楽しませます。人間の隠れた欲望を描く心理描写も乱歩作品の魅力です。『人間椅子』や『屋根裏の散歩者』はあなたを奇妙な世界へ…。映像を頭に浮かべながら読むと、より楽しめるはず。子どもには『少年探偵団シリーズ』が人気!ドキドキわくわくして、きっと夢中になりますよ。
作品選びに迷ったら、気になる表紙や題名から選んでみるのもいいかもしれません。図書館の一角にある乱歩作品を集めたコーナーをぜひご活用ください。
■独特の世界観を楽しんでほしい
いつか名張に乱歩の文学館ができればと思い、朗読劇や作品の展示を不定期で行い、乱歩の魅力を広める活動をしています。隔月で開催している「幻影嬢」という乱歩作品を中心とした女性による読書会では、「そんな読み方があるのか!」と語り合っていて、楽しいですよ。
乱歩作品を初めて読むなら、短くて読みやすい『白昼夢』や『芋虫』がオススメ。後味の悪さを残して読者に考察させるのも乱歩作品が愛される理由なのかな。ぜひ乱歩の怪しい世界観を体験してみてください。
▽語るひと
中田茂美さん 俊昭さん
古本屋 古書からすうり
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