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じもと再発見 なばりじまん

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三重県名張市

■小波田に伝わる真竹の火縄と伝統の火種を守る人たち
300年以上の歴史がある上小波田の火縄。真竹から作られていて、全国でも唯一と言われます。一般的な木綿の火縄と比べ、火持ちがよく、火をつけるといい香り。京都祇園の八坂(やさか)神社の「をけら詣(まい)り」という伝統行事や、三河地方の手筒花火に用いられたり、桜井の大神(おおみわ)神社に納められたりしています。現在は「上小波田火縄保存会」が製作し、伝統技術を大切に守っています。
そんな名張の伝統に触れてもらおうと、11月16日、火縄と火縄銃のイベントを市内の若者を中心とする市民活動団体が開催。竹をかく(削る)作業体験もあり、参加者は「簡単そうに見えるけど、全然うまくいかないね〜」と楽しそう。団体の呼び掛けで、愛知県長久手市の「岩作(やさご)オマント保存会」や、かつて鉄砲の一大産地であった堺市から「堺火縄銃保存会」の皆さんも応援にかけつけ、真竹の火縄を市内外にアピールしました。

◇若い人が企画してくれてありがたい
保存会のメンバーは6人。今年は9月末頃から作業を始め、1,000本以上の火縄を製作します。それぞれ仕事もあるのでたくさん作るのはひと苦労です。
竹から作る全国でも珍しい上小波田の火縄のことを、名張の人にもっと知ってもらいたいと思っていました。そのきっかけになるイベントを地元の若い人たちが企画してくれて、とても嬉しいですね。私たちもまだまだ頑張らないと!
▽語るひと
岩嵜義孝さん
上小波田火縄保存会 会長

◇伝統の技術が後世に続くように
「上小火縄は素晴らは興味を引けないのではと思い、愛知と大阪の火縄銃の関連団体に協力していただきイベントを開催。市外の人が注目するようになると、名張の人にも「すごいものなんだ」って再認識してもらえるんじゃないかな。
子どもの頃の体験は心に残るもの。子どもたちにもその魅力を伝えながら、火縄作りを後世につなぐ一助になりたいですね。
▽語るひと
福地康弘さん 稲垣拓哉さん
市民活動団体 山川海

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