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名張市・伊賀市「オーガニックビレッジ宣言」有機農業の盛んなまちへ(1)

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三重県名張市

JAいがふるさととれたて市ひぞっこ(伊賀市)で、7月27日、名張市と伊賀市が合同で「オーガニックビレッジ宣言」をしました。農産物の供給を支えてきたこれまでの一般的な農業に加え、農薬や化学肥料を使わない有機農業の発展にも力を入れていきます。

問合せ:農林資源室
【電話】63-7625

■有機農業を地域で進める「オーガニックビレッジ」
「オーガニックビレッジ」とは、有機農業に地域ぐるみで取り組む市町村のこと。生産から消費までの一貫した取組に対して国からの支援があり、県内では現在、名張市・伊賀市・尾鷲市の3市が宣言しています。
伊賀地域は、生産者のネットワークが形成されるなど、もともと有機農業が盛んな地域。今後は、伊賀市との連携を強めながら、有機農業をさらに発展させていきます。

■地元有機農産物を使った「食」が楽しめるまちに
市内では、ほうれん草やさつまいもなどの野菜、米、ぶどうなど、多種多様な農産物が栽培されています。また、直売や収穫体験などさまざまな方法で提供されることが根付いていて、他の地域ではあまりみられない「多彩な農業」が展開されています。有機農業もその一つで、生産者がそれぞれ知恵を絞って工夫し、協力しながら切り拓いてきました。
名張市の特徴は、生産地である農村と消費地であるまちが共存していること。有機農業の拡大ばかりでなく、こうした特徴を生かし、有機農産物をはじめ、地元の「多彩な農業」を生かした『食』が楽しめるまちを目指していきます。

■給食や飲食店でも有機野菜の活用を!
農林資源室 小笠原一豊(かずとよ)
昨年、有機農業で作られた小松菜とさつまいもを小学校給食で活用。子どもたちには、「食育」として、給食に使われた野菜を誰がどのように作っているのかを学んでもらいました。有機農業に興味を持ってもらえるよう、利用回数や農作物の種類を増やしていきたいです。
また、今年7月には、市内の飲食店や宿泊施設に有機野菜を直接届ける取組を試行。「改めて、有機野菜のおいしさに気付けた」と好評でした。地元の有機農産物を使う店が増えていくことで、住民や観光客など、多くの人に有機農産物を楽しんでいただけるまちになっていけばいいですよね。
市では、宣言にあたり、有機農業実施計画を策定。地域ぐるみで有機農業の従事者や栽培面積の拡大を目指します。有機農業に挑戦してみたい人は、市の農業専門指導員である私にもご相談ください。ベテランの生産者を紹介するなどして、全力でサポートしますよ。

■有機農産物を手に入れやすい仕組みを!
JAいがふるさと 福森大典(だいすけ)さん
伊賀地域は全国でも有機農業の生産者が多く、それぞれが独自の生産手法と販路をもっています。
今回の宣言を受けて、JAでは以前から取り組んでいる化学肥料や農薬を低減した特別栽培米や有機JAS米の拡大を通じて、段階的に有機農業を進めていきたいと考えています。JAの指導員が今以上に有機栽培を指導できるようにして、有機農業のすそ野を広げていきたいですね。
有機農産物を「有機」と表記するためには、「有機JAS認証」の取得が必要となります。しかし、費用がかかるため、わざわざ取得しない生産者も多いのが実情です。そのため、「有機」と表記して販売しようとすると、品数や供給量が限られてしまうのです。
そこで、農薬や化学肥料を使わずに栽培した農作物であることを示す伊賀地域独自の基準を作るなどして、消費者の皆さんが有機農産物を気軽に手に入れられる仕組みづくりを進めていきたいですね。

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