■戦国時代、北勢地方における第一級の山城(やまじろ)「采女城跡(うねめじょうあと)」
采女城跡は、内部川と足見(あしみ)川の合流点を南に臨む、標高50~70mの泊丘陵尾根筋を利用して築かれた中世の山城です。東西200m、南北250mの規模で、北勢地方屈指の大きさです。
采女城は、300年以上にわたり後藤家15代の居城だったと伝わっています。廃絶については諸説あり、永禄年間(1558~1570年)に伊勢へ侵攻した織田信長軍によって滅ぼされたとも、その指揮下になったとも伝わっています。
独立した9つの郭(くるわ)、高い土塁(どるい)と深い空堀(からほり)、屈曲した形態の虎口(こぐち)、櫓台(やぐらだい)と推定される箇所、井戸などが極めてよく残っていて、北勢地方における戦国期の典型的な山城を知る上で第一級の資料とされています。
現在、地元保存会の活動により市民緑地として整備され、現地には案内板や説明板などがあり、一部急峻な場所もありますが、散策ができるようになっています。
現地に立つと、当時どれだけ守りを固めようとしたのか、土塁や空堀のすごさに圧倒されます。戦国時代に想(おも)いを馳せに訪れてみませんか。
(イノシシの出没にご注意ください)
問合せ:文化課
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