■平和への想(おも)い。今を大切に
皆さんは、「第二海軍燃料廠(ねんりょうしょう)」を知っていますか。燃料廠とは、海軍が使用する液体燃料や潤滑油など軍需の大部分の生産を担った工場のことです。
1940年代に塩浜地区の港湾部に建設された第二海軍燃料廠は、昭和19(1944)年の東南海地震により、甚大な被害を受けました。さらに、同年10月には戦局の悪化に伴い、空襲を避けるために旧日永村の丘陵に「山の工場」として、燃料工場や貯蔵庫などを建設し、一部を疎開させました。
空襲を免れた「山の工場」の入口は、戦後コンクリートで密閉されました。現在、4カ所が残されており、その内2カ所が泊山小学校の北にあります。工場の跡地は戦後開発され、南部丘陵公園、泊山霊園や住宅などが建設されました。そのうち南部丘陵公園にある日永梅林では、春には梅まつりが開催されるなど、現在は市民の憩いの場となっています。
景観は一変しましたが、この一角には戦争の爪痕が残り、その記憶を今に伝えています。改めて平和について考え、今を大切にしたいですね。
閉ざされた入口は民有地にあり、危険ですので、勝手に入らないようお願いします。
問合せ:文化課
【電話】354-8238【FAX】354-4873
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