■楠地区唯一の城跡「楠城跡(くすじょうあと)」
楠城跡は、鈴鹿川とその派川(はせん)の分岐から少し東の大字本郷にあります。
楠城は、14世紀半ばの南北朝時代に築城された楠(くすのき)氏の居城といわれ、天正12(1584)年の「小牧・長久手の戦い」で城主が戦死するまでの約200年間存続しました。
城といっても、城主の屋敷を土塁や堀で囲った簡単な構造だったと考えられており、現地には城の存在を示すものは残されていません。しかし遺跡の調査では、五輪塔や、土師器(はじき)の皿、羽釜、山茶椀、常滑焼の甕(かめ)、中国から渡来した青磁椀、瀬戸産の天目(てんもく)茶椀など当時使用されたさまざまな品物が出土しており、往時の生活がしのばれます。
現在は、明治時代に植えられたと伝わるクスノキが城跡を見守っています。樹齢100年を超える大木の下で、歴史を感じながらしばしくつろいでみませんか。
問合せ:文化課
【電話】354-8240【FAX】354-4873
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