■四日市への弥生文化の到来「永井遺跡」
神前地区にある永井遺跡をご存知でしょうか。伊勢平野を望むこの遺跡は、海蔵川と三滝川に挟まれた尾平町の台地上に位置しています。
昭和47年に発掘調査が実施され、集落を堀のように溝(みぞ)で囲う、弥生時代前期に築かれた「環濠集落(かんごうしゅうらく)」の跡が見つかりました。また、環濠からは壺や甕(かめ)などの大量の弥生土器や、石鏃(せきぞく)・石斧(せきふ)といった石器、漁に使うおもりである土錘(どすい)も出土しました。
この遺跡の存在は、今から約2,400年前に、朝鮮半島や大陸から九州北部に伝わった稲作と、それに伴う道具や祭祀(さいし)などの生活様式が、東方へと順次伝播していく中で、現在の本市を含む伊勢湾西岸の北部に弥生文化として到達したことを示しています。
現在は宅地となった部分が多い遺跡ですが、発掘調査が実施された範囲のうち、約500平方メートルが「永井遺跡公園」として保存されています。皆さんも一度訪れてみてはいかがでしょうか。
問合せ:文化課
【電話】354-8238【FAX】354-4873
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