■タイル張りの洋館 アミカン本社事務所
富田浜元町の国道1号沿いに建つ古風な建物をご存知でしょうか。そこは、明治31(1898)年に、国内初の手動式製網機を発明し、漁網の工業生産と販売を本格化させた漁網メーカー「アミカン株式会社」の本社事務所です。外壁のスクラッチタイル張りや避雷針、バルコニーなどが、産業の近代化を象徴する建物と言えるでしょう。
同社の本社事務所、コンクリート造りの正門、重厚な趣の煉瓦(れんが)塀は、同社が「網勘(あみかん)製網株式会社」として発展していた昭和初期に建てられました。
歴史を感じる建造物が減少傾向にある中で、近代産業による発展の面影を伝えるこれらの建物は貴重な「国登録有形文化財」です。現在、NHKで放送中の朝の連続テレビ小説「虎に翼」のロケ地にもなり、5月に2回、正門と煉瓦塀が放映されました。
昔ながらの漁師町の町並みが残る富田地区ですが、近代産業の面影も感じながら周辺を散策してみませんか。
問合せ:文化課
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