■水道事業会計
経営成績については、収益的収支において、総収益は4億5,155万円で、総費用は、4億7,139万円となり、当年度は1,984万円の純損失が計上されています。
業務実績において、年度末の給水戸数は8,928戸で、前年度より139戸減少しています。給水普及率は99.9%で前年度と同様です。総配水量は3,406,684立方メートルで、前年度より43,784立方メートル(1.3%)増加しています。
有収水量は2,307,028立方メートルで、前年度より126,234立方メートル(5.1%)の減少となっており、有収率は67.7%で、前年度より4.6ポイント低下しています。
本市においては、人口減少等に伴う給水戸数の減少が続いており、現状のままでは料金収入の大幅な増加が見込めない状況が続くことが予想されます。
一方、老朽化に伴う施設の維持管理や更新、改良等に多額の設備投資が必要になることが見込まれており、近い将来、経営状況が一層厳しくなることも十分に考えられます。
これらを踏まえ、今後も有収率向上策の推進や徹底したコスト削減等に取り組むとともに、計画的かつ適正な料金改定実施に向けた検討も含め、より一層効率的かつ効果的な事業経営と安全で安定的な水の供給に努められるよう望みます。
■病院事業会計
経営成績については、収益的収支において、総収益は46億3,988万円で、総費用は40億7,675万円となり、5億6,312万円の純利益が計上されています。これにより、当年度未処理欠損金は、前年度より5億6,312万円減少し7億9万円となっています。
業務実績において、入院患者数は37,842人(1日平均103.6人)で、外来患者数は83,661人(1日平均344.2人)であり、入院患者数は前年度より9,491人(20.0%)減少し、外来患者数は2,025人(2.3%)減少しています。病床利用率は40.6%で、前年度(50.8%)より、10.2ポイント低下しています。
現状、新型コロナウイルス感染症への対応として、国等の補助金が大幅に増加したことで、資金面における改善が見受けられました。しかしながら、一方では、過疎高齢化に伴う医療圏人口の減少や、新型コロナウイルス感染症の影響による患者数の減少等で、医業収益は減少しており、なお新型コロナウイルス感染症対応の補助制度の縮小が想定されるなか、現状の医業収支に鑑(かんが)みると、今後も厳しい資金繰りとなることが推測されます。
このような状況の中、「尾鷲総合病院新改革プラン」の進捗管理や、これまでの事業実績を十分に精査・検証するとともに、新たに整備・更新した高額医療機器の利活用の促進を図りつつ、引き続き医療の質を低下させることなく、効果的かつ効率的な病院経営の推進に向け、積極的な経営改革に取り組むよう望みます。
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