■ワキヤハタ
ワキヤハタは、ホタルジャコ科オオメハタ属の魚で、房総半島以南、東シナ海に分布し、水深150m~300mのやや深い海の砂地に生息しています。当地では沖合底曳網で漁獲されたものが水揚げされ、同じオオメハタ属のオオメハタ、ナガオオメハタと合わせて、昭和鯛と呼ばれて親しまれています。
また、高級魚の「のどぐろ」として知名度の高いアカムツは、同じホタルジャコ科の魚であり、ワキヤハタ、オオメハタ、ナガオオメハタも非常に味の良い魚として知られています。尾鷲での呼び名は昭和鯛ですが、他の地方では、「シロムツ」や「ギンムツ」などと呼ばれるようです。
ワキヤハタおよびオオメハタの産卵期は9~11月で、甲殻類、小魚などを食べて成長し、ワキヤハタは1歳で約8cm、2歳で10cm、3歳で12cm、4歳で14cm、5歳で16cm、6歳で18cmになり、オオメハタはワキヤハタよりもやや成長が遅いと考えられています。
昭和鯛といえば、やはり干物が最もおいしいのではないでしょうか。上質で旨味の強い、ふわっとした白身を味わうことができます。クセのない白身なので、鮮魚が手に入ったら、塩焼きや揚げ物、大きめだと刺身もいいかもしれません。
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