市長
加藤 千速
新年あけましておめでとうございます。
市民の皆さまには、輝かしい希望に満ちた新年をお迎えのこととお慶び申しあげます。本年も皆さまが健やかに、そして幸多き一年を過ごされますよう、心よりお祈り申しあげます。
今年の干支は「乙巳(きのとみ)」です。十干の2番目「乙」は、若々しい植物が伸びようとする状態を、十二支の6番目「巳」は、成長の一区切りを迎え、次のステップへの準備を意味しています。
この組み合わせである「乙巳」は、未来への新たな一歩を踏み出す年として大変縁起の良い意味を持つと言われており、昨年までの取り組みを基盤に、新たな挑戦と成長を目指す年となるよう、「不撓不屈(ふとうふくつ)」の精神で取り組んでまいります。
さて、尾鷲市では昨年6月、市制施行70周年を迎え、熊野古道世界遺産登録20周年も相まった様々な催しを開催し、市内外より多くの皆さまにご参加いただき、多くの賑わいを創出したものと感じております。
本年も引き続き、第7次尾鷲市総合計画に掲げる、まちの将来像「住みたいまち住み続けたいまちおわせ」の実現を目指し、次のとおり5つの基本目標の達成に向けて、全力で取り組んでまいります。
◆基本目標1.安心して生み・育て・暮らせるまちを創る
子育て環境につきましては、輪内地区での保育環境を維持確保していくため、賀田小学校内に市立の小規模保育施設「とちのもり保育園」を本年4月に開園し、同地域の未就学児に対する教育・保育の確保と充実に努めてまいります。
また、子どもや子育て中の家族を応援する事業を充実させるとともに、SNS等を活用した情報発信の強化を進めるなど、子育て支援の輪づくりを推進し、地域全体で子育てを支え合うまちづくりを進めてまいります。
次に、「地域医療の核」である尾鷲総合病院においては、依然として厳しい経営状況が続いておりますが、持続可能な病院経営の在り方として、医療圏人口に見合った病床の規模の適正化や将来の医療需要を踏まえた医療機能の分化・連携を図り、市民の皆さまの健康と安全な暮らしを守るため、病院の維持・存続に全力で取り組んでまいります。
一方、高齢者福祉の推進につきましては、高齢者の通いの場づくり、介護予防教室の充実、認知症対策の推進等を図りつつ、地域医療と介護の連携体制の構築などと合わせて、高齢者の健康な在宅生活を支える体制の強化を図り、本市に相応しい地域包括ケアシステムを深化してまいります。
◆基本目標2.安全で快適に暮らせるまちを創る
まず、「ゼロカーボンシティの推進」による「脱炭素社会の実現」については、本市の「森、里、海」をつなぎ、自然資源の保全・再生・増幅を図りながら、経済的な価値を生み出し、地域の持続性に寄与していけるよう、企業・団体の皆さまとともに取り組みを進めてまいります。
また、南海トラフ巨大地震が懸念されている現状において、津波避難タワーの整備事業を進めており、「尾鷲北エリア」は「旧中京銀行尾鷲支店」、「尾鷲南エリア」は「旧矢浜保育園」を用地とし、新年度中に設計を完了し、令和8年度中の完成に向けて、迅速かつ適切に進めてまいります。
加えて、体育文化会館及び中央公民館につきましては、市民の皆さまからのご要望を十分取り入れ、生涯学習活動を行う拠点として、かつ発災時には避難所としても活用できる施設として、新年度から改修工事に着手し、令和8年度中の完成を目指して取り組んでまいります。
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