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自治体の皆さまへ

令和6年能登半島地震災害派遣活動報告 一歩ずつ前へ共にすすめる復興

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三重県川越町

1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」の被災地に川越町の職員も派遣されています。それぞれ被災地で業務が異なる活動をし、体験したことや実際に現場や避難所施設で感じたことを報告してもらいました。

■心のケアと支援
派遣先:輪島市
健康推進課主査 中山晴海
保健師派遣として、2月11日から16日までの6日間、石川県輪島市にて75歳以上の高齢者の自宅などを訪問し、健康状態の把握を行いました。担当地区であった「輪島朝市」周辺の河井地区は、特に震災での被害が大きく、「家を失い、この先の見通しがない」と不安を話す方や、長期化する避難所での我慢が続く中、昼間は倒壊のおそれがある自宅で暮らし続ける方など、被災地が復興への兆しがみえるまで心のケアなどの支援が必要だと感じました。

▽訪問の様子
道路や建物が損壊している中、被災者の健康チェックをしました。

震災から1か月以上過ぎ、停電や断水が継続する中で「避難所のお風呂に毎日入れてありがたい」と言う方がいる反面、「避難所は、浴槽が高くてお風呂に入れない」と諦めた方もいて、避難生活において高齢者の個人の体力の差による影響が大きいと思いました。
災害が起こったときに、安全に入浴できる体力づくりや、津波から命を守るために高台などに自ら避難できる健康づくりが大切だと改めて感じました。

▽建物の危険度判定とは…
余震等による倒壊の危険性や、外壁・窓ガラスの落下、付属設備の転倒などの危険性を判定し、人命にかかわる二次的被害を防止することを目的としています。
・危険(赤色)この建物に立ち入ることは危険です。
・要注意(黄色)この建物に立ち入る場合は十分に注意してください。
・調査済(緑色)この建物は使用可能です。

■ニーズに応じた情報発信
派遣先:輪島市
安全環境課課長補佐 奥田雅弘
令和6年2月12日から19日までの8日間、三重県総括支援チームの一員として石川県輪島市にて支援業務を行ってきました。避難所の夜間警備と物資輸送の民間委託契約の調整、門前総合支所の支援などの業務を行ってきました。門前総合支所の支援では、主に輪島市本庁舎との情報共有の円滑化と、門前総合支所での罹災証明書交付や生活再建支援窓口の開設に必要となる応援職員の確保などの支援をしてきました。
窓口開設の周知方法の話し合いの中で門前総合支所長からは、「門前は、高齢者が多く、輪島市が住民に発信する広報媒体だけでは伝わらないから、伝えたいことだけを大きな文字で記載した独自の災害広報「もんぜん新聞」を独自で作成して重要な情報を周知している。」と伺いました。
災害時においては、住民の皆さまが必要な情報を迅速に情報発信することも重要ですが、一方的ではなくニーズに応じた方法を考える必要性があることを改めて認識しました。

▽もんぜん新聞
避難所生活で必要な情報(ランドリー車の場所、金融機関の情報、ごみの回収など)が簡潔に掲載されています。

■耐震化の重要性を再確認
派遣先:穴水町
学校教育課課長補佐 内田淳
令和6年1月15日から19日までの5日間、石川県鳳珠(ほうす)郡穴水町にて、被災建物応急危険度判定業務を行ってきました。私が担当した鹿波(かなみ)漁港にある集落は、古い木造住宅が密集している場所でしたが、震度6強を観測したにもかかわらず、倒壊した建物は少なく、瓦や壁が落下したり、傾いている建物がほとんどで、皆さん自宅で生活していました。

▽穴水町の様子
穴水町でも倒壊が多数発生している地域もありました。
住民の方によると、この場所は元々山を切り開いた場所で地盤が強いので被害が少ないのだろうと話されていました。
地盤の強さが建物被害に大きく影響することを認識させられました。また、改めて建物の耐震化を行い、倒壊を防ぐことで命や生活が守られることを痛感しました。

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