■糖尿病の重症化予防にむけて
朝日町では公益社団法人四日市医師会のご協力を得て、健診の奨励や糖尿病の重症化予防に向けた医療機関への受診勧奨等をおこなっております。
今回は健診でご質問が多いHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)についてお伝えします。
◇なぜ違う? HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
今回は、健診のHbA1cと医療機関でのHbA1cの違いについて話します。
皆さんは、医療機関では6.2%まで正常とされているのに、健診では5.6%から軽度異常として扱われ 6.0%以上は再検査 6.5%以上は精密検査とされています。
明らかに基準が異なっているように見受けられるのは何故でしょう?
それは健診が早期に病気を発見することを目的としているからです。
HbA1cの検査としての正常値(96%の病気のない人が収まる範囲)は4.6~6.2%とされています。
一方 耐糖能検査(糖尿病の詳しい検査)で糖尿病と診断された人たちのHbA1cは6.5%以上 糖尿病の診断はつけられなかったが正常群の中に入らない境界型糖尿病の人たちは5.6~6.4%と統計上わかっています。(将来5.6~5.9%の人は3割、6.0~6.4%に人は5割が糖尿病になるとされています)
糖尿病に関係する人たちは全体の1割程度ではありますが、これらの人を見つける為に健診では基準値を変更して扱っているのです。
従って健診でHbA1cが5.6~5.9%であった人は次年度以降に悪化していないことの確認をする。又 6.0~6.4%の人は耐糖能検査を受け、自身の今の状態を確認するように努めてください。
(四日市医師会 糖尿病対策委員会 担当理事 医師 吉田康史さん)
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