上手に付き合おう睡眠薬[その2]

10／26

町では、皆様に安心してお薬を使用してもらうために、昨年度から四日市薬剤師会と協力して様々なお薬情報をお伝えしています。今回は先月号から引き続き“睡眠薬”について、薬剤師に質問の多い“認知症”との関連をお伝えします。

■睡眠薬を飲むと認知症になりやすくなる?
薬剤師としてよくご質問をいただくのは認知症への影響やお薬の依存性についてです。
睡眠薬を飲むと認知症になると聞いたことがあるとご相談を受ける事があります。
多くの種類の睡眠薬で一過性前向性健忘(薬を飲んだ後に起こったことを忘れること)になるという副作用があります。ただし、この物忘れはあくまで一過性のもので、皆様が想像されるような認知症ではありません。
一般的な認知症と睡眠薬の因果関係はいまだ不明な点も多いですが、薬で強制的に脳を休ませているわけですから脳は使わなければ衰えていくと考えると認知機能に影響が出る可能性も否定できません。しかし、睡眠不足が認知症につながるとも言われているため、必ずしも睡眠薬自体が悪いものというわけでもありません。

四日市薬剤師会
薬剤師　石田綾香

12月号も薬剤師にご質問が多い「睡眠薬の依存性とその対処法について」をお伝えします。