■11月12日→11月25日は「女性に対する暴力をなくす運動」期間です。
夫・パートナーからの暴力、性犯罪、売買春、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為等女性に対する暴力は、女性の人権を著しく侵害するものであり、男女共同参画社会を形成していく上で克服すべき重要な課題です。
◇暴力とは
一口に「暴力」と言っても様々な形態が存在します。
・身体的なもの:殴る、蹴る、刃物等の凶器を突きつける、髪をひっぱる、引きずり回す、物を投げる等
・精神的なもの:心無い言動等により相手の心を傷つけるものや、人との付き合いや仕事を制限する、殴るそぶりや物を投げつけるふりをして脅かす等。
・性的なもの:嫌がっているのに性的行為を強要する、中絶を強要する、避妊に協力しないといったもの。(夫婦間の性交であっても、刑法第177条の強制性交等罪に当たる場合があります)
◇暴力の特徴 なぜ逃げることができないの?
被害者は「逃げたら殺されるかもしれない」という強い恐怖から、家を出る決心がつかないこともあります。また、暴力を振るわれつづけることにより「自分は夫から離れることができない」等無気力状態に陥ったり、被害者であることを自覚できない状態になっていることがあります。また子どもや経済的な問題、仕事をやめなければならなかったりと、失うものが大きいため、逃げることに躊躇する方もいます。
◇被害者に与える影響
被害者は暴力により、怪我などの身体的な影響を受けるにとどまらず、PTSDに陥るなど、精神的な影響を受けることもあります。
暴力を目撃したことによって、子どもに様々な心身の症状が表れることもあります。また暴力を目撃しながら育った子どもは、感情表現や問題解決の手段として暴力を用いることを学習することもあります。
◇加害者のタイプ
暴力をふるう加害者については、一定のタイプはなく、年齢、学歴、職種、年収に関係がないといわれます。人当たりがよく、社会的信用もあり、周囲の人からは「家で妻に対して暴力をふるっているとは想像できない」と思われている人もいます。
加害者が暴力を振るう理由は様々あると考えられますが、その背景には社会における男尊女卑の考え方の残存があるといわれています。
◇DV相談について
・DV相談ナビ
【電話】#8008
・DV相談+
【電話】0120-279-889
(メールやチャットでも相談が可能です)
参考:男女共同参画局
内閣府:
【URL】https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/no_violence_act/
■11月は[オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン]です
児童虐待は社会全体で関わり、解決していくべき問題です。
児童虐待による死亡事例は年間70件を超えています。単純計算すると、5日間に1人の子どもが命を落としていることになります。
◇児童虐待とは
・身体的虐待:殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせるなど
・心理的虐待:言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、面前DV
・性的虐待:子どもへの性的行為、性的行為を見せる、ポルノグラフィの被写体にする等
・ネグレクト:家に閉じ込める、食事を与えない、不潔にする、車の中に放置する、病院に連れて行かない等
◇子どもや保護者のサインを見落としていませんか?
〈こどもについて〉
・いつも子どもの泣き叫ぶ声が聞こえる
・不自然な傷や打撲あとがある
・衣類や体がいつも汚れている
・表情が乏しい、活気がない
・夜遅くまで一人で遊んでいる
〈保護者について〉
・いつも保護者の怒鳴り声がする
・地域などと交流が少なく孤立している
・小さい子どもを家に置いたまま外出している
・子どもの養育に関して拒否的、無関心である
・子どものけがについて不自然な説明をする
◇児童虐待かも…と思ったら
「【電話】189」(児童相談所虐待対応ダイヤル)にお電話ください
※通告・相談は匿名で行うことも可能です。通告・相談した人や内容に関する秘密は守られます
◇こんな時はすぐお電話ください
・もしかしたら虐待を受けているかもしれない子がいる
・子育てがつらくて子どもに当たってしまう
・子育てに悩んでいる人がいる 等
また、出産や子育てに悩んだときは
【電話】0120-189-783
(児童相談所相談専用ダイヤル)にお電話ください。
参考:こどもまんなかこども家庭庁
【URL】https://www.mhlw.go.jp/189-ichihayaku/
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