厚生労働省は、睡眠による休養を十分とれていない人が増えているなどとして、推奨する睡眠時間や生活習慣を世代ごとに示した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を新たにまとめました。
〇推奨する睡眠時間は?
子どもについては、小学生は9時間から12時間、中学生・高校生は8時間から10時間確保することを推奨しています。
成人について推奨する睡眠時間は6時間以上を目安とするとしました。
一方、高齢者については、寝床にいる時間が8時間以上にならないことを目安に必要な睡眠時間を確保してほしいとしました。
〇「睡眠休養感」が低いほど…死亡リスクが!?
また、今回は睡眠について近年の研究で科学的に明らかになった内容も盛り込まれました。
成人と高齢者は、目覚めた時に体が休まったと感じる「睡眠休養感」が重要で、アメリカで行われた調査では、40歳から64歳の働き盛りの世代について、睡眠時間が5時間半未満で「睡眠休養感」が低いほど死亡リスクが高まったという結果が紹介されています。
〇睡眠時間が不足すると肥満のリスクが高くなる?!
一方、子どもについては研究の結果、睡眠時間が不足すると肥満のリスクが高くなったり、学業成績が低下したりしたという報告があり、対策として生活習慣に注意し、小学生から高校生までは1日に1時間以上体を動かし、ゲームやスマートフォンの利用時間を2時間以下にすることを推奨しています。
〇睡眠をとりやすい環境づくり
〈体内時計を整えるため〉
・日中にできるだけ日光を浴び
・寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まずできるだけ暗くして寝ること
・就寝の1時間から2時間前に入浴すること
〈運動と食事などの生活習慣について〉
・適度な運動習慣を身につけること
・朝食をとり、夜食を控えること
・寝る前にリラックスする時間をつくり、無理に寝ようとしないこと
・1日のカフェインの摂取量をコーヒーの場合はカップで4杯程度とし、夕方以降は控えること
・晩酌で深酒はせず、眠るためのお酒は控えること
・ニコチンが入った、たばこをやめること
この機会にぜひ、睡眠環境を見直してみましょう!
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