■自治会は地域の暮らしを豊かにするためには欠かせない存在。
自治会は、一定の地域に住む人の「地縁」に基づいて形成された団体で、東員町には23の自治会があります。自治会ではそれぞれが定めた「規約」に基づいて、自治会長を中心に自治会活動が行われています。会費などのルールも規約で定めているため、自治会によって異なります。
地域コミュニティの維持と発展のために、自治会は無くてはならない存在です。自治会が行う一斉清掃や草刈り、回覧板の配布、地域の登下校見守り活動、集会所やごみ集積所の管理などは、私たちが地域で気持ちよく暮らせる環境づくりにつながっています。そして、祭りやイベントなどの地域行事は、文化や伝統の継承の場でもあり、住民同士の絆を深める役割も担っています。
また、自治会長をはじめとする役員の皆さんは、自治会運営だけではなく、地域の声を行政に届けるなど、私たちの暮らしを支えています。
■1人では解決できない地域課題。
現在、多くの自治会は、加入する人の減少や高齢化による担い手不足などの問題に直面し、このままでは将来的に存続が難しいと考える自治会も少なくありません。全国的にも自治会や町内会といった地域づくりを担う団体のあり方に疑問の声があるのも事実です。
しかし、地域で暮らす上で、子どもや高齢者の見守り、防犯灯の管理、防犯パトロール、災害時の助け合いなど、1人では解決できない地域課題は多くあります。これらを担っているのが自治会で、安心・安全な地域づくりにつながっているのは間違いありません。こうした現状の中、地域に住む人が自分たちの地域についてどのように考え、関わっていくかが、今後の地域づくりに大切なことではないでしょうか。
○楽しかった地域行事
小学生のころ、友達と年に1回行われる地域のお祭りに出かけるのがとても楽しみでした。そこで食べるかき氷や焼きそばがとてもおいしくて、今でも楽しい思い出として残っています。今では2児の父ですが、大人になって思えば、あの時お祭りにいたおじさんやおばさんが支えてくれていたんだなと実感します。
(城山在住I.Kさん 40歳)
■自治会の地域づくりを応援します。
「自治会が主体となってどのように課題を解決していくのか」「役場やさまざまな団体と共に自立した自治会をどのように作っていくのか」などの自治会の疑問や悩みなどをバックアップしていくため、町では令和6年4月に新しく「地域づくり応援課」を設置しました。
地域づくり応援課を担当窓口として「コミュニティ交付金」と「地域づくり交付金」の2つを自治会に交付しています。「コミュニティ交付金」は、自治会活動に係る経費を自治会加入世帯数に応じて交付します。「地域づくり交付金」は、地域の暮らしをより良くすることを目的に作られた「地域づくり計画」に基づく活動に対して交付することで、地域のニーズに合った活動を続けていくことに活用いただきます。
また、有志の自治会関係者と地域づくり応援課で、長期的な視点で将来の自治会の事を考え、話し合いによって自立的・持続的な自治会活動ができるよう、自治会勉強会や地域づくりの先進地である長野県飯田市との交流を通じて、地域づくりへの意識づくりに取り組んでいます。
○地域づくり計画
どんな活動をするにも、まず大切にしてほしいことは「自分たちがどんな地域にしたいのか」ということ。一人ひとりの思いを共有し、地域で同じ目標に進んでいくことが大切という視点から、それぞれの自治会が地域づくり計画の策定に取り組んでいます。私たちの地域には何が必要か、そのために私たちは何ができるのか、ぜひ皆さんで一緒に考えてみましょう。
■何気ない会話が地域を良くしていくきっかけになる。
地域づくりに欠かせないのが、コミュニケーションです。「困っているのは、私だけ?みんなはどう思っているんだろう」という身近な悩みや疑問を共有することで、他人事から自分事に変わっていく意識づくりにつながります。身近に暮らしている人が地域をどう捉えているのかを知ることが、地域を良くしていくきっかけになります。
自治会活動は大切なコミュニケーションの場の1つです。大勢の人が集まる自治会総会などでは、なかなか話すことができない些細なことでも、一斉清掃や草刈りなどでは、近所の人と気兼ねなく話をしていませんか。どんな些細なことでも、人と話すことでコミュニケーションが生まれ、そして、その結果地域がより良くなっていくきっかけになります。
■地域づくりの主役はあなた!地域の人と思いを共有しませんか。
自分たちの暮らしの中の困りごとを、自分たちで解決できる仕組みをつくり、そして助け合う関係性を育んでいくことが、地域づくりには大切です。
地域づくりの「主役」は皆さん一人ひとりです。安心安全なコミュニティは、地域住民が全員参加して作り上げるもので、その変化はすぐには表れません。しかし、将来の私たちの暮らしのために、地域で育つ子どもたちのためにできることから始めてみましょう。どのような活動や取り組みが私たちの地域をより住みやすくするのか、皆さんの考えを共有していけるような体制づくりを、町はこれからも推進していきます。
問合せ:地域づくり応援課【電話】87-5050
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