第65回松阪市美術展覧会が文化財センター(外五曲町)で開催されました
第1部:9月29日(日)~10月6日(日)絵画、彫刻・工芸
第2部:10月20日(日)~10月27日(日)写真、書道
今年は、4部門に234点の応募がありました。また、デジタル特別企画の2部門に、117点の応募がありました。素敵な作品をありがとうございました。
ここでは、各部門の審査評(要約)と入賞者(奨励賞を除く)を紹介します。(敬称略)
◆絵画
今年度の出品作品は、昨年度よりもクオリティと魅力が上がっていると審査員全員が評価した。賞の選定にあたっては、技術的な真摯さも加味はされてはいるが、それ以上に絵画から発する生命観、思索の跡、鑑賞者の想像力をいかに広げてくれるかを重視した。賞から漏れてしまった方々の作品にも、これからの可能性が十分に感じられるものが多く、将来が楽しみである。継続すると必ず表現の世界が広がると信じ、今後も制作に励んでもらいたい。
◆彫刻・工芸
作品数は昨年とほぼ変わらなかったが、新たに出品する人も増え、表現の幅が広がり、創作への意欲が感じられる作品が多かった。一席は、焼き物に遊びごころを求める姿勢に好感が持てる。二席は、堂々と歌い上げる姿を生き生きと彫り上げている。三席は、藍色のグラデーションに切れが感じられる作品である。岡田文化財団賞は、流木の荒々しさの中にライオンの頭部を融合させ見る人を引き付ける作品である。彫刻は木彫が多く、工芸は陶芸、竹工、染色、木工芸と多種にわたり、新しい感覚の表現があり、今後の発展を期待したい。
◆写真
本年度の応募点数は、昨年よりも減少したが、充実した内容の作品が多く出品された。一席は、古い屋敷を背景に神輿渡御を高い位置から俯瞰的に捉えた視点が新しい。二席は、3点の組み写真で、作者の海への思いがモノクロで上手く表現されている。三席は、枯葉の上にできた波紋が動物の顔のように見える瞬間を上手に捉えた作品である。回転焼肉一升びん賞は、ベンチで眠る人物を、光と影で浮き上がらせて表現した素晴らしいモノクロ作品である。岡田文化財団賞は、麦畑で遊ぶ無邪気な表情を望遠レンズで上手く捉えた作品である。まつさか未来賞は、今回唯一の創作的な作品で若さを感じさせられた。
◆書道
本年の出品数は減少したものの力作揃いの作品群で、優劣つけ難く、約2時間強の長時間公開審査となった。バラエティに富む上位5賞は漢字3点、漢字仮名交じり1点、かな1点となった。書の鍛錬は古典が基盤。自分の書の趣を理解し、それに近い古典の選択を心掛けるのが書の第一歩。そして更なる高みを目指して頑張ってほしい。最後は気力の充実が勝負となると思う。
※詳しくは広報紙P22.23をご覧ください。
問合せ:文化課
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【FAX】22-0003
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