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メディカルニュース

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三重県桑名市

桑名市総合医療センター
呼吸器外科
天白 宏典(ひろのり)さん

今月のテーマ:肺癌(はいがん)治療の最前線

日本では、1年間に約12~13万人が肺癌と診断されています。
また、癌の部位別死亡率をみると、肺癌は男性1位、女性2位となっています。一方で、肺癌の治療は、近年、大きく変化しました。肺癌の治療には手術、薬物療法、放射線療法があります。手術について見てみると、2つの進歩がありました。
1つはアプローチの進歩です。20~30cm程度皮膚を切開する開胸手術から3~4カ所の穴を開けて行う胸腔鏡手術が主流となり、当センターでも胸腔鏡手術が第一選択となりました。さらに、今年1月からは、執刀医が「ダヴィンチ」とよばれるロボットを操作しながら手術を行うロボット支援手術を導入しました。
もう1つは術式の進歩です。肺には5つの肺葉があり、肺葉はいつくかの区域で構成されています。肺癌の標準手術は肺葉切除でしたが、最新の臨床研究で、2cm以下の肺癌に対しては、切除範囲がより小さくなる区域切除を施行しても、肺葉切除と同等の予後が得られることが証明されました。
薬物治療にもめざましい進歩があります。10数年前までは、薬物療法といえば抗癌剤治療のみでしたが、現在では、分子標的治療、免疫チェックポイント阻害剤を用いた治療など、患者さんの肺癌の性状を解析して色々な薬物療法を選択できるようになりました。薬物療法は呼吸器内科の先生が担当されます。
当センターでは呼吸器外科、呼吸器内科が密に連携し、それぞれの患者さんに最適な治療を提案させて頂いています。健診で肺に陰影を指摘された、あるいは自分は肺癌かも?など、お困りのことがあれば、気軽に当科または呼吸器内科にご相談ください。

問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498

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