桑名市総合医療センター
眼科
築留(つきとめ)英之さん
今月のテーマ:緑内障は早期発見と治療の継続が大切です!
緑内障という言葉は最近よくCMでも流れていますからご存じかもしれません。日本での失明原因の第1位であり、40歳以上の20人に1人がかかると言われる病気です。視神経が障害されて、見える範囲(視野)が狭くなリます。
症状は初期ではあまりなく、気がつかないうちに視野が狭くなっていきます。そして症状が出る頃には末期という事も少なくありません。そのため早期発見が大切です。
治療は目薬を使って眼の硬さ(眼圧)を下げ、視野を悪化させないようにすることです。1〜4種類の点眼をそれぞれ1日1〜3回、毎日継続することは結構大変です。しかしせっかく早期発見しても点眼や通院を中断してしまうと病気が進行する事がありますので気をつけてください。
視野の悪化を食い止められず、失明してしまう可能性がある場合は眼圧を下げる手術が必要になります。この手術はこれ以上病状を悪化させないための手術で、白内障手術とは違い良く見えるようにはならず、あまり嬉しい手術ではありません。あくまでも目標は現状維持です。しかし手術直後は出血や炎症などで術前より見づらくなることがあります。また1回すれば終わりではなく、感染症が起こったり、眼圧が低くなりすぎたり、最初は低くても眼圧が再上昇して複数回の手術が必要になることがあります。
最近はいろいろな治療法が発表されており、以前の治療では救えなかったような患者さんも救う事ができるようになっています。しかし緑内障の手術をしなくてはいけない状態にまで進行するとご本人もご家族も大変です。早期発見、点眼治療継続を心がけ、高齢になってもくっきりと見える状態を保てるよう心がけましょう。
問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498
<この記事についてアンケートにご協力ください。>