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メディカルニュース

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三重県桑名市

桑名市総合医療センター
産婦人科 脇坂 太貴(ひろき)さん

今月のテーマ:ワクチンで守れる未来~子宮頸がんHPVワクチン~

子宮頸がんは、日本で年間約1万人が発症し、約3千人が亡くなっており、20~30歳代女性の発症は増加傾向です。原因の95%以上にヒトパピローマウイルス(以下HPV)が関与していると言われており、200種類以上あるHPVの中で、頸がんの原因になるのは一部です。中でも16・18型の割合が多く、若年者の原因の8割を占めます。現在日本では、その2つの型に対応した2価ワクチン、良性疾患の尖せんけ圭いコンジローマの原因になる2つの型を加えた4価ワクチン、頸がんの原因になる他の型も対応した9価ワクチンの接種が可能です。
しかし、HPVワクチン(以下ワクチン)は定期接種対象でしたがあまり知られていません。なぜでしょうか。
原因の一つに、2012年度に定期接種を開始しましたが、接種後に副反応が見られたことで、積極的に接種を勧められなかったことがあります。結果、7~9割あった接種率が1%未満まで低下し、2015年にはWHO(世界保健機関)から「安全上の問題はない」とする声明が発表されました。この事態を受け、多くの研究がなされ、ワクチンは日本人の子宮頸がんの発症予防にも有効である事、接種後の副反応とワクチンに明確な関係がない事がわかってきました。
今年度から積極的接種勧奨が再開となり、この10年間に受けられなかった人も「キャッチアップ接種」として2025年3月まで公費で受けることができ、当院でも接種可能です。
ただ、ワクチンは1次予防です。2次予防の頸がん検診の早期発見も大切ですので、定期検診も忘れずに。ご自身の、そしてお子さんの未来を守るために、ワクチン接種をご検討ください。

問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498

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