陶芸家
森 一蔵(いちぞう)さん
桑名市出身の陶芸家で、平成17年に市指定無形文化財技術保持者(萬古焼色絵)に認定され、今もなお、古萬古をベースとした新しい陶芸の創作に取り組んでいる森さん。
陶芸に興味を持ち始めたのは20歳のころ、美術学校に通っていた時です。初めは陶芸に特に興味が無かった森さんでしたが、ある展覧会でアメリカの現代陶芸を見て、また古萬古にも触れたことで、焼き物の可能性や幅の広さに衝撃を受けました。そこから陶芸を学ぶため、なんと自転車で西日本の窯場(かまば)を1カ月ほどかけて回り、陶芸の知識を深めていったそうです。
森さんが作陶において、大切にしていることを尋ねると、「普段から花や植物など日常のいろんなものに目を向け、デザインなどで作陶に生かせそうなものを探求すること」だと教えてくれました。
また、萬古焼の魅力についても、「現状にとらわれず、自由な発想で新しいものをどんどん作っていけるところ」だと森さんは言います。
陶芸を始めて約60年。日々、新しい作品を生み出すことに情熱を注いでいる森さんですが、今後については、「家族への感謝の気持ちを胸に、これからも驚きと感動を与える作品を作り、多くの人に陶芸の魅力を伝えていきたい」と笑顔で話してくれました。
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