桑名市総合医療センター
循環器内科 佐藤 圭(けい)さん
今月のテーマ:「足の傷外来」が始まります
桑名市総合医療センターでは「足の傷外来」を始めます。
足のゆびをぶつけた、靴ずれができた、こたつで火傷(やけど)した、などで生じた傷が治らない。足先が冷たく、色が悪くなってきた。動脈硬化を背景とした場合、このような病態をCLTI(包括的高度慢性下肢)と呼びます。
糖尿病や高血圧、喫煙、透析などは動脈硬化の原因であり、足の血流の低下によって足の痛みや潰瘍、壊死を来たすことがあります。CLTIは重篤(じゅうとく)な状態であり、適切な治療が行われない場合、足の切断が必要になることがあります。早期診断、早期治療が予後を改善するためには重要です。
皆さんはこのように足に傷ができた場合、何科の病院を受診しますか?皮膚科や整形外科を受診されることが多いかと思います。カテーテル治療やバイパス手術を行うことで、足の切断を回避できる可能性があります。あるいは傷の治りが早くなることがあります。
CLTIの患者さんは狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患を合併していることも多く、全身の血管疾患の管理が重要であることから、循環器内科主体で「足の傷外来」を開設することとなりました。「足の傷外来」では必要な検査を行った上で、治療の中心となる診療科と協議の上、診療を行います。
皆さんの足の傷は普通の傷と同じように治りますか?黒くなってきていませんか?足に傷ができた場合にはご家族や主治医ともご相談ください。当院では皆さんがよりよい生活を送ることができるようお手伝いさせていただきます。
問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498
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