名古屋工業大学 准教授
伊藤 孝紀(たかのり)さん
桑名市出身の伊藤さんは、現在、建築・都市デザイン、まちづくりを専門とした大学教員と、建築家として活動しています。名古屋圏を中心に、行政・企業・市民と連携したエリアマネジメントに従事し、実証・社会実験などを牽引(けんいん)され、本市では、「桑名ブランド推進委員会の委員長として長年、桑名をまちごとブランド化するために励んでいます」と話す伊藤さん。
また、デンマーク王立(おうりつ)アカデミーでは客員教授として活動され、デンマークでは1970年代より、自動車中心ではなく人間中心のまちづくりが実現していて、その研究と調査を行っています。
デンマーク王国と日本の違いを尋ねると、「デンマークは国民の幸福度、男女平均度、労働時間の短さなど、多くの指標で世界トップクラスを誇っており、経済や環境施策、都市デザインや社会問題など、どの側面からも日本より一回り進んでいます」と言います。また、課題に取り組む学生の姿勢と思考のプロセスも、大きく異なるそうです。「日本の学生は、方程式を解くように、正確かつ効率的に課題の答えを探そうとするが、デンマークの学生は、課題から新しい方程式をつくろうとします。プラスの『小さな良いこと』を、もっと良くするために加速させようとする。日本にも先例主義にならないよう〝small good things〟の思考と試行を広げていきたい」と教えてくれました。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>