桑名市総合医療センター臨床工学技士
小崎 健司(けんじ)さん
今月のテーマ:「医療機器」ご存じですか?
今月は医療機器についてご紹介させていただきます。医療機器とは病院にある大きな機械をイメージする人が多いと思います。病気の診断・治療・予防のためなど目的や病気の程度によって使用される医療機器は異なります。実は身近で普段使っている医療機器もあります。例えば、絆創膏や血圧計、また体温計やコンタクトレンズなども医療機器の仲間です。それでは医療機器とはどのようなものを指すのでしょうか。医療機器とは「医薬品・医療機器等の品質・有効性及び安全性の確保等に関する法律」によって定義され、人体に影響を与える機器のことを法律上では「医療機器」と言います。医療機器は4000種類以上あると言われています。また医療安全上のリスク分類として一般医療機器、管理医療機器、高度管理医療機器の3分類に分かれています。
また、高度管理医療機器は特に人体に重大な影響を与える恐れのある機器と呼ばれ、手術室で使用するロボット手術支援装置ダビンチや、心臓カテーテル室では心臓と肺の補助をする経皮的心肺補助装置ECMO、透析室では腎臓の一部機能を代替する透析装置、病棟では呼吸障害・呼吸不全に対する換気の補助を行う人工呼吸器などが使用されています。
現在、医療機器は高度また複雑かつ多様化の一途を辿たどっています。安全かつ質の高い医療を提供するにあたって特に高度管理医療機器である生命維持管理装置と呼ばれる医療機器の操作および保守点検は重要です。臨床工学技士は医療機器が常に安心して使用できるように、日々医療現場における医療機器の安全確保と有効活用に努めています。
問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498
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