文字サイズ
自治体の皆さまへ

(広報津折り込み紙)津市人権教育広報 あけぼの(1)

34/38

三重県津市

■私の「ふつう」私の「当たり前」を振り返ってみませんか
通勤途中、ランドセルを背負って登校する子どもたちに出会います。
性別に関係なく、赤やピンク、ベージュや紫、そして紺や黒など、色とりどりのランドセルを背負った子どもたちを見て、ふと自分が子どもだった頃を思い出しました。
私が子どもだった40年前は、誰が決めたのか「男の子」は黒、「女の子」は赤のランドセルが「ふつう」や「当たり前」で、他の色のランドセルを持っている友だちは誰もいませんでした。
赤の方が好きだからと赤いランドセルを持っている「男の子」はおらず、お兄ちゃんが使っていた黒いランドセルを使っている「女の子」もいませんでした。
初めて黒や赤ではないランドセルを見たときに違和感を覚えた私も、今では、自分の好きな色のランドセルを選べる方がいいと思います。
皆さんは、自分が「ふつう」や「当たり前」と思っていたことが、必ずしもそうではないと、気付かされたことはありませんか。
今回のあけぼのでは、自分自身の中にある「ふつう」や「当たり前」という価値観が、社会全体の価値観だと思っている自分がいないだろうかと、自分自身を振り返り、問いかけることができるエピソードを紹介します。そこからいろいろな場面を思い出したり、想像したりすることを通して「私」の中にある「ふつう」や「当たり前」といった価値観に気付き、その価値観にとらわれ、自分自身を生きにくくしていたり、人を生きにくくさせてしまったりしていないかについて考えるきっかけになればと思います。


三重県では、不当な差別をはじめとする人権侵害行為等の禁止を基本理念とする「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」が令和4年5月19日(一部令和5年4月1日)に施行されました。
この条例には罰則こそないものの、差別や人権侵害に対して県がその解決・解消に向けて介入する体制を規定した全国で初めての条例です。
この条例では、県に対して、不当な差別や人権侵害に係る相談に応じる義務を課しただけでなく、被害者やその家族などからの申し立てがあった場合に、差別をした相手に対して、その言動を改め差別をやめるよう促したり、両者の間に入って問題解決を図ったりするなどの仲裁役としての役割が規定されています。さらに、それでも差別をした相手が従わない場合には、行政指導に当たる「勧告」を行うことが出来るとされており、これまで相談だけでは具体的な解決には至らなかった差別や人権侵害を解決に導くことが期待されています。
また、条例では私たち一人一人にも、不当な差別やその他の人権問題の解決に向けてそれぞれの立場において主体的に取り組むことが求められています。
私たち自身が、人権問題の当事者であるとの認識の下、誰もが大切にされ安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいきましょう。

第35号
令和5年7月16日発行

問合せ:教委人権教育課
【電話】229-3253【FAX】229-3017

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU