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市長コラム Vol.150(2025.1.1)

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三重県津市

■津駅の新しい姿に向けて
津市長 前葉 泰幸

□津駅北・大谷踏切の開通
昨年12月28日、大谷踏切の拡幅工事が完成し、4年ぶりに開通の運びとなりました。
乗用車1台しか通行できなかった幅員2.5mの踏切を4倍超の11mに広げ、対面2車線に加え幅員3mの歩道も新設し、近鉄と主要地方道津関線の間には歩行者自転車専用のスロープを設けました。桁下2.4mの高さ制限がネックとなっていた近鉄架道橋は、高規格の救急車が通行可能な高さ3.2mを確保しました。
歩行者の安全確保と車両のスムーズな通行が実現し、津駅北側における東西連絡機能が強化されました。

□西口ロータリー改変
津駅西口駅前広場の改変構想も具体化してきました。令和5年9月、「津駅西口駅前広場エリアマネジメント会議」を設立し、交通事業者、交通規制当局としての三重県警察、道路管理者である津市、地元自治会、沿道ビルのオーナー、行政(国、県)が協議を重ね、バス、タクシー乗り場や荷捌(にさば)き車両の停車スペース、進入ルートなどを調整することによりロータリー内の配置および動線を最適化し、安全性と利便性の確保を図る方針を決定しました。
今年度、レイアウトの検討を進めるに当たっては、国土交通省国土政策局の「官民連携による地域活性化のための基盤整備推進支援事業」に選ばれた全国9事業の一つとして国から調査費の交付を受けたことで、より詳細な検討を加えることが可能になりました。

□市民生活に大きく関わる西口周辺道路
朝夕のラッシュ時、西口ロータリーは公共交通と送迎のための自家用車が交錯し、駅から伸びる歩道は電車利用の通勤通学客に加え、駅を東西にまたいで通学する学童たちで混雑します。
そこで、ご利用になる方々のお考えを広く伺おうと、令和6年5月、配置計画案とイメージパースを作成し意見を募集したところ、6月までに389件のご意見が寄せられました。
修正を加え、エリアマネジメント会議を経て9月に公表したVer.2には136件、11月のVer.3に対しては93件のご意見を頂きました。

□駅利用者から寄せられたお声をかたちに
西口駅前広場を日常的に利用される方々の気付きやアイデアを繰り返しお伺いしたことにより、当初の構想は利用者の視点に沿って大きく変更が加えられました。
公共交通については、津駅西スクランブル交差点近くの路上から発車し渋滞の一因となっている津西高校行きの直通路線バスを、ロータリー内の南側に新設する乗り場に移し、乗車待ちの高校生の行列が歩道を塞ぐことのないようにします。
さらに、このスペースを企業や学校の送迎バスと観光バスの乗り場としても活用することにより、これまでのようにロータリー中央部に停車中の送迎バスに乗り込もうとして道路を横切る危険性をなくし、歩道から安全に乗車できるように配置を整えます。
一般車については、パーキングロット周辺で送迎車が交錯する無秩序で危険な現状を改め、駅に上がるエスカレーター近くに降車専用の停車場を設けるとともに、ロータリー中央部の築山を撤去して迎えの自家用車が短時間待機できるスペースを設置します。
朝夕の通勤通学時間帯に歩行者があふれる3.5~4mの歩道は、4~6mに拡幅し、小さな子どもたちも安全に通行できるようにします。
他に休憩や待ち合わせができる場所、分煙施設を設けるなど、ご意見を踏まえて改訂を重ね、12月23日にVer.4を公表しました。1月10日までご意見を募集しております。

□西口駅前広場は3年以内の完成を目標に
今年度の調査では、津駅周辺基盤整備の方向性(ビジョン)を示すこととなりますが、そのうち西口ロータリーの再編については、配置計画案の度重なる改訂に伴い、新しい姿が次第に固まってきました。事業費は概算で3億円ほどに上る見込みであり、都市交通戦略の再編整備事業として事業採択が受けられるよう国土交通省都市局に要望を重ねているところです。来年度、実施設計を行い、駅利用者への影響を極力抑えつつ、3年以内の完成を目指します。

□東西自由通路の検討に着手
今回策定するビジョンには、西口駅前広場の他に、西口周辺の駐輪場の整備と東西自由通路についても、事業イメージを盛り込むべく作業を進めています。中でも東西自由通路については、津駅の構造を新しい形に変えていく大きな事業となり、さまざまな観点から掘り下げた議論が必要です。西口同様に、そのたたき台を示し、鉄道事業者はもちろん、駅利用者や駅周辺の事業者など多くの方々のお考えを伺っていくこととなります。

□東口バスタプロジェクトへの期待
現在の姿となって半世紀が経過した津駅周辺の道路空間が新しい交通拠点として再構築されると市民の関心を集めているのが、駅東口のバスタ構想です。
国は、現在全国23カ所で鉄道やバス、タクシーなど、多様な交通モードがつながる集約型の公共交通ターミナルを官民連携で整備するプロジェクトを展開しています。津駅東口もその一つとして、国土交通省道路局において必要性の調査が進められているところで、整備方針調査、事業計画調査へとステップアップしながら事業化へと近づけます。
バスタ建設を機に、県も駅東口から東に向かう県道津停車場線を再整備し、歩行者空間を拡張して賑(にぎ)わいを創出する計画を進めています。
年間663万人の乗降客を数える津駅周辺地区が県都の玄関口にふさわしい姿となるよう、国、県、市が連携して、利便性が高く活力あるエリアづくりに取り組んでまいります。

ケーブルテレビ123chと津市ホームページでは、前葉市長がこのテーマについて語ります
【HP】津市長コラム 検索

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