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〔特集〕「紀宝町ウミガメ公園」が全国の道の駅で初!アオウミガメの赤ちゃんが誕生

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三重県紀宝町

[アオウミガメ]
環境省カテゴリー:絶滅危惧II類
生息地:インド洋、大西洋、太平洋
食べ物:海藻や海草類、クラゲ
産卵地:日本では主に小笠原諸島などの南の海
分類:爬虫類
特徴:頭部はアカウミガメに比べて小さく、上顎と下顎の縁辺部が植物を食べやすいようにギザギザになっている
[親ガメ]
・かめじろう(父)
年齢:33才(推定)
体重:86kg
甲長:83.0cm
見分け方:プールの中で一番しっぽが大きなカメ。
・みえ(母)
年齢:25才(推定)
体重:100kg
甲長:91.2cm
見分け方:プールの中で一番身体が大きなカメ。

■赤ちゃんガメの特徴
アオウミガメの赤ちゃんには、数日間しか見られない特徴があります。

◇卵のう
卵の黄身のなごりがおなかについています。栄養があるので、生まれてから数日間は何も食べずに生きていけます。

◇卵歯
卵の殻を破るために、鼻の下に白く尖った歯がついています。

■ウミガメと紀宝町
町は、昭和63年に全国の市町村で初の「ウミガメ保護条例」を制定し、海岸パトロールや小学生の保護活動への参加など、「ウミガメ保護」という紀宝町ならではの取り組みとして、環境保全の大切さを呼びかけています。
また、ウミガメ公園は、ウミガメの保護啓発活動の拠点として、啓発活動はもちろん、ストランディング調査、混獲個体の保護、上陸・産卵調査などの保護活動に取り組んでいます。

■伊藤飼育員にインタビュー
伊藤飼育員に人工ふ化に取り組んだきっかけや、全国的にも事例の少ないふ化成功までの道のりをお聞きしました。産卵やふ化などの様子は、ウミガメ公園の公式Youtubeにアップされていますので、あわせてご覧ください。

◇きっかけは?
きっかけは、令和元年に和歌山県みなべ町で開催された「第30回日本ウミガメ会議」で和歌山県串本町にある串本海中公園センターのウミガメの繁殖についての発表を聞き、ウミガメ公園でもやってみたいと思ったことでした。
町内の海岸では産卵が減り、子どもたちがウミガメにふれあえる機会も減っていることから、学びの場を提供したいとの思いで挑戦をはじめました。

◇工夫したことは?
これまで一定に設定していた水温を季節ごとに変更したり、もともと肉などが中心だった食事を野菜中心の食事に変えるなど、2年かけてさまざまな工夫をしました。その結果、今年の4月にウミガメ公園で長年飼育している「みえ」と「かめじろう」の2匹の交尾を確認することができました。
ウミガメは深さ60~70センチほどの穴を堀り、100個以上の卵を産むこともあります。産卵しやすい環境を作るため、施設にも工夫を凝らしたので、無事産卵が確認できた時は、とてもうれしかったです。
この夏に計3回の産卵があり、卵の数は合計83個でした。

◇周りからの反響は?
無事ふ化が成功し、メディアなどで取り上げてもらってからは、「新聞見てきました」や「ふ化したんですね。おめでとうございます」などと話しかけてくれる人や水槽を覗いてくれる人が増えました。

◇みなさんへメッセージ
野生のアオウミガメは、沖縄県などの温かい地域で産卵するので、アオウミガメの赤ちゃんを観察できるのはとても貴重なことです。
アオウミガメの赤ちゃんが泳ぐ姿を見に、ぜひウミガメ公園に遊びにきてください。

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