■お互いさまの気持ち
西村喜久男さん(桐原)
私は今、いくつかの団体の役員を務めさせていただいています。
団体の行事をしているときやボランティア活動の手伝いをしているときには、相手と自分の立場や状況を理解し合い、共感しあえる姿勢や態度を心がけています。相手が困っているときに手助けをする一方で、自分が困っているときにも助けてもらえるような、互いに支え合う関係を築けていければと思います。
話は変わりますが、桐原で2反ほどの棚田を作っています。
この棚田は、平成17年に「東海美の里百選」に選んでいただきました。当時は周囲の田んぼも近所の人たちが作っており、本当にきれいな風景が忘れられません。田植え時期になると近隣のアマチュアカメラマンの方がこられて、絶好のシャッターチャンスを狙っていました。当時は両親と一緒に作業をしていましたが、写真を撮られていると思いながらの作業は、妙に緊張して行っていたような覚えがあります。
現在、棚田の周囲は耕作していない荒地が多くなり、周りの木々も大きく茂ってきています。獣害も増え、イノシシ、鹿、サルやほかの動物に対して、自作の柵などを作って対策を行っています。棚田をいつまで続けていけるかわかりませんが、一度荒らしてしまうと、元に戻すのは大変です。隣の方は高齢ですが、畑で野菜を作っておられ、場所の悪い大変なところでの草刈りもされています。
私も、少なくともこの方たちががんばっておられる間は、困っているときは手助けをする、ともに支え合う、お互いさまの気持ちで、がんばっていきたいと思います。
ぜひ一度、桐原の棚田を見にきてください。
○PROFIEL
にしむらきくおさん
桐原の棚田を守られている西村さん。「何事にもお互いさま、助け合う気持ちで取り組んでいきたいですね」と話していました。
※11月号は桐原の阪口時彦(さかぐちときひこ)さんです。西村さんからは、「手先が器用なのにはいつも驚いています。どうぞ、お体に気をつけて、これからもよろしくお願いします。」
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