■安心して住み続けられるまちづくりを目指して
紀宝町長
西田 健
新年あけましておめでとうございます。
みなさまにおかれましては、健やかに令和7年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。平素は、町行政に対して深いご理解とご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
年頭にあたり新たな決意のもと、これまで以上に町政の運営に全力で取り組み、町民のみなさまに安心して住み続けられるまちづくりを目指し、誠心誠意全力を尽くしてまいる所存でございます。
さて、地域全体の悲願でありました熊野川河口大橋を含む一般国道42号「新宮紀宝道路」が令和6年12月7日に開通いたしました。
開通にあたり、用地をご提供頂きましたみなさまに深く感謝申し上げます。また、地域住民のみなさまにおかれましては、工事期間中、多大なるご協力を賜り深く感謝申し上げます。
また、国土交通省、三重県をはじめ、工事の完成に向けてご尽力頂きました全てのみなさまに深くお礼申し上げます。
「新宮紀宝道路」は、現在事業中である「紀宝熊野道路」、「熊野道路」と併せて三重県・和歌山県を結び、紀伊半島をつなぐ重要な道路であり、地域住民のさらなる利便性の向上や医療機関への搬送時間の短縮による緊急医療活動の支援、台風や南海トラフ地震等の災害発生時における国道42号の代替路線として、広域交通ネットワークの安全性と信頼性を高める機能をもった、この地域にとってまさに「命の道」となる重要な役割を担う道路であります。
今後は、近畿自動車道紀勢線の三重県区間では最後となる「紀宝熊野道路」の早期工事着手および町内への休憩施設等の整備に向け、引き続き取り組んでまいります。
熊野川・相野谷川につきましては、河川整備計画に基づき総合的な治水対策を継続して実施し、さらに掘削した砂利を有効活用した、七里御浜海岸侵食対策に引き続き取り組んでまいります。また、神内川や井田川等の河川整備につきましても、さらに取り組みを進めてまいります。
全ての町民のみなさまが住み慣れた地域で豊かな生活を続けられるよう、保健・医療・福祉が一体となった複合施設「きほう健康ぷらざ」を令和6年11月に開設いたしました。
本施設では、保健師や訪問看護師が常駐し、「町立訪問看護ステーション」、「地域医療研修センター」、「総合健康相談窓口」等を備え、子どもから高齢者までの全世代の健康に寄り添う、健康づくりの拠点施設であるとともに、「個別相談室」や「休憩スペース」、「移住定住相談窓口」も備え、利用する方にとって多目的に、そして気軽に安心して過ごしていただける施設となるよう努めてまいります。
また、本施設での保健師活動の新たな取り組みといたしまして、「健康パトロール事業」を開始いたしました。
町内の商業施設や事業所、町民のみなさまが集まる活動場所等へ保健師が定期的な巡回を行うことで、町民の健康ニーズを多角的かつ速やかに把握し、誰一人取り残さない「全ての町民のみなさま」を対象とした健康づくりを推進してまいります。
防災・減災対策につきましては、「人の命が一番」を基本に、あらゆる災害において犠牲者をださないため、ソフトとハード両面の対策をさらに強化してまいります。
南海トラフ地震・津波被害から犠牲者ゼロを目指すため、ソフト対策としまして、特に津波による被害が大きいと想定される鵜殿地区、井田地区におきまして、これまで官民一体でそれぞれ4回のワークショップを実施する中で、「家族と私の命を守る地震・津波タイムライン」が完成しました。引き続き、地震・津波に対する防災意識のさらなる浸透と充実を推進するとともに、浸水が想定される成川地区におきましても同様に、タイムラインの構築を図ってまいります。
また、ハード対策としましては、鵜殿・井田地区において、津波避難タワーの建設を進めていくとともに、鵜殿・井田・成川地区の主要避難路に、夜間停電時におきましても安全で迅速な避難を確保するために蓄電池式避難誘導灯を引き続き整備してまいります。
タイムライン防災に取り組む全国の市区町村や、専門家、国などの防災機関が参画・協働し、「タイムライン防災・全国ネットワーク国民会議」が令和4年に発足し、2年が経過いたしました。現在50の市区町村で、タイムライン防災の取り組みについて共有を進め、より多くの市区町村や地域住民に広げていくことで災害から命を守る防災意識社会の構築を目指すとともに、タイムライン防災の一層の浸透と充実に向け、様々な取り組みを進めているところであり、タイムライン防災が日本の文化となるよう引き続き邁進してまいります。
消防団につきましては、引き続き、車両更新計画に基づき更新を行い、団員のみなさまが安全に消防活動に従事できる環境を整え、消防力の強化を図ってまいります。
引き続き、あらゆる災害から町民のみなさまの命を守ることを最優先に、町民のみなさまと一体となり、災害に強いまちづくり・ひとづくりを構築してまいります。
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