◆尽日庵の茶室へ導く
菰野横山邸園の中にある尽日庵(じんじつあん)は、建築面積19平方メートルほどの茶室です。建築年代は明治中期頃とされ、昭和27年に名古屋市の成田家、昭和43年に菰野横山家に移築されました。名古屋表千家である吉田紹敬の起こし図が残っており、北庇に躙口(にじりぐち)(※1)、東庇に濡縁を設けて貴人口(きにんぐち)(※2)があり、主屋に接続した書院西側から飛び石で導くような位置に草庵風茶室として建っています。近代数寄屋の好例として文化財登録されています。
※1 小さい室内を大きくみせるために入り口を小さくした茶室特有の出入口
※2 貴人を迎えるために障子がたてられている客用の入り口
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