◆世の中の春には遊びあきにけり いざ鶯(うぐいす)と山こもりせむ
宮廷歌人 鈴木小船
鈴木小舟(すずきおふね)は、安政4年(1857年)に東菰野村で生まれた歌人で、大正12年(1923年)に亡くなりました。2023年は没後100年にあたります。
小舟は、家族の都合で横浜市や秋田県へ移り住むも、明治18年(1885年)、病の療養のためにふるさとである菰野湯の山へ戻り、療養生活を送っていました。病気も次第に回復すると、名古屋の歌人、林陸夫(はやしりくお)から和歌の指導を受け、歌道に励むようになりました。
昭憲皇后が明治29年(1896年)の秋、伊勢神宮に参拝した際に、小舟の右の和歌が目にとまったことで、「宮廷歌人」としての道を歩み始めます。
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