◆植物図鑑からたどる
シデコブシを取り上げている図鑑を探すと、明治時代まで遡ります。飯沼慾斉(いいぬまよくさい)が30年間の年月を費やして収集図解した「草木図説(そうもくずせつ)30巻」にシデコブシは掲載されており、同時代に生きた岩崎潅園(いわさきかんえん)の「本草図譜(ほんそうずふ)」にもシデコブシは紹介されています。
その後のシデコブシの研究で注目されたのはシデコブシの原産地でした。シデコブシは、かつて中国が原産地と認識されていましたが、1977年の北村四郎(きたむらしろう)らが著した「原色日本植物図鑑木本編II」や1979年に大井次三郎(おおいじさぶろう)が著した「日本植物誌」などでようやく日本特産の種として扱われるように改められました。
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