■水車保存への課題
木製水車の保存には特に腐食防止が重要で、実用されていた際も桧(ひのき)材で20年に一度、松材では10年に一度、水輪を新調しなければならなかったといいます。そのため、水車を残存保存することは極めて難しく、令和になった現在では、多くの地点で水車の跡地すらわからなくなってしまっています。このように全国各地で希少な存在となっている水車ですが、産業機械としての水車は実際に動いてその仕組みを確認できてこそ学習価値や資料価値があるとされ、水車大工も現在は少なくなっていることから当時の動きを再現できる動態保存が望ましい中でも、その保存の難しさに直面しています。
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