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郷土史・風俗 第123回

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三重県菰野町

◆水車大工の存在
日本各地で見ることができた水車が現在、非常に珍しい存在になりつつあります。三重県でもかつては推定2,500台の水車があったとされていますが、現存している数は減少し続け、日本古来の木製水車でほぼ完全な形で現地に残っているものはわずかしかないと言われています。
菰野町内でも水車は至るところに昔は存在し、その普及の理由には優れた水車大工の存在がありました。下村の位田藤治(いんでんとうじ)は「大藤」と称して名を知られた名匠で、通称「花形車」と呼ばれる下掛け水車を考案し、落差の少ないところもでも流れを利用した大型の精米水車を造ることができ、高く評価されていました。明治33年4月、彼の功績を称えて門下生であった位田米松、大橋治郎八、位田平次郎らが県道沿いに「位田藤治碑」を建立しました。

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