ひと・まち・モータースポーツ

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■「日本グランプリ」初開催から60年

昨年、鈴鹿市制施行80周年、鈴鹿サーキット開場60周年という記念の年でした。今年も日本のモータースポーツにとって、記念の年であることをご存知でしょうか。
60年前の5月3日・4日、国内外の精鋭マシンやドライバーが集まった初の国際レース「第1回日本グランプリ自動車レース大会」が鈴鹿サーキットで開催されました。現在のF1とは違い、市販車をメインにした、排気量などでクラス分けがなされたレースでしたが、会場は連日10万人以上の観客が詰め掛ける大盛況。一方で、日本勢が欧米の自動車技術に圧倒されるという衝撃的な2日間でもありました。
日本グランプリ開催時は、国内初の高速道路「名神高速道路」の開通の前年で、まさにわが国のモータリゼーションの黎明期でした。その後、高速道路の開通や鈴鹿サーキットでのレースを通じて、国産自動車メーカー各社の開発・進化は急加速。日本の自動車産業は、世界有数のものとなりました。
60年前に開催された「日本グランプリ」は、国内モータースポーツの出発点であるとともに、自動車産業の発展のきっかけになったと言えるでしょう。

中野能成(なかのよししげ)(鈴鹿モータースポーツ友の会　事務局)