■フォーミュラカーレーシングを身近に
市出身の脇田一輝(わきだかずてる)さん(55歳)は、幼いころからの車への憧れが高じて、レースの世界に飛び込みました。
その戦歴は輝かしく、1992年FJ1600チャンピオンを皮切りに、全日本F3選手権、スーパー耐久(クラス2位)、全日本GT選手権(GT300クラス5位)などの活躍を経て、1996年からはアメリカの「NASCAR」にもチャレンジ。
帰国後は「KandGレーシング」を設立し、個人のレーシングカーを整備するレーシングガレージの運営を始めますが、当時の国内レース界は参加者の減少にあえぐ氷河期でした。その苦境を打破すべく、鈴鹿サーキットとレース関連各社で創り上げたレースカテゴリーが、「フォーミュラEnjoy」でした。これに共鳴した脇田さんは、手軽にレースに参加できる車両のレンタルシステムを構築し、貸し出しに加えて、練習やレース時に選手をフルサポートするサービスを始めました。
「フォーミュラEnjoy」をより身近にする画期的なシステムは大きな反響を呼び、約20年に渡り、多くのドライバーがサーキットライフを文字どおりエンジョイしています。
中野能成(なかのよししげ)(鈴鹿モータースポーツ友の会 事務局)
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