子どものころ、夏休みに母方の実家で1カ月ほど過ごすことが楽しみの一つでした。
その家は、まきで沸かす風呂、くみ取り式のトイレ、縁側のある昔ながらの建物。ある柱には、私や姉、いとこなどの成長を喜んでくれた祖父が、測ってくれた身長のしるしが刻まれていました。
親戚一同が集まるお盆は、特にワイワイにぎやかに。そこはいつも落ち着く大好きな場所でした。
特集で取材した家屋は、建物自体は古いものの、良さを残しつつ新しいものを組み合わせるなどして、すてきに生かされていました。利用者の皆さんは、その落ち着いた雰囲気に異口同音「ついつい長居してしまう」。私も納得できました。
ちなみに母の実家は、老朽化で20年ほど前に建て替え。今思うと別の選択肢があったのでは、と惜しい気持ちになりました。(由)
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