■鈴鹿の道は世界に通ず
「鈴鹿の道は世界に通ず」―こう記された色紙が市役所で大切に保管されています。本田技研工業の創業者にして、本市の名誉市民でもある本田宗一郎(ほんだそういちろう)さんの言葉です。
本田さんは、鈴鹿サーキット建設にあたり「自動車やバイクはレースをしなければ良くならない」と語りました。極限の戦いであるレースを通じてこそ高度な技術が磨かれ、ひいては安全で快適な性能を備えた、世界に通用する製品づくりに生かされていくという考えです。そんな思いが凝縮された言葉こそが「鈴鹿の道は世界に通ず」ではないでしょうか。
この言葉は、近鉄平田町駅前ロータリーの一角にある石碑にも刻まれており、現在も静かに本市の成長を見守っています。
鈴鹿サーキット完成から60年あまり。「世界のSUZUKA」とまで称される本市の礎となった言葉を、今一度顧みてはいかがでしょうか。
中野能成(なかのよししげ)(鈴鹿モータースポーツ友の会 事務局)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>