■鈴鹿サーキットモトクロスコース
かつて鈴鹿サーキットには、現在の「ファミリーキャンプ」エリア付近に、全長約1.4kmのモトクロスコースがありました。そこは世界選手権や全日本選手権の舞台となり、トップライダーたちが数々の激闘を展開。毎年1月3日には、強豪が出場する特別イベント「新春鈴鹿オールスターモトクロス」が行われるなど、年間を通じてモトクロスの魅力が発信されていました。
コースは遊園地やホテルと距離が近いため、足を運びやすく、観戦環境や付帯設備が充実していたことから、家族と訪れた子どもたちを夢中にさせました。鈴鹿でモトクロスに出会い、後に全日本チャンピオンにまで登りつめ、現在は強豪チーム「ベルズレーシング」を率いる小島庸平(こじまようへい)選手(鈴鹿市出身)も、その一人です。
多くの若者たちの夢を育んだ鈴鹿サーキットモトクロスコースは、1995年にその歴史の幕を下ろしましたが、熱戦の記憶とDNAは脈々と次世代に受け継がれています。
中野能成(なかのよししげ)(鈴鹿モータースポーツ友の会事務局)
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