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自治体の皆さまへ

人権文化の花を咲かせよう Vol.221

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三重県鳥羽市

◆幸福への権利

ある映画の原題です。日本での公開名は違うものでしたが、いろいろと考えさせられる内容でした。
丘の上にある古書店の老店主リベロとそこに本が好きでやってきた移民の少年とのふれあいが描かれています。本を買うことができない少年に老店主は快く本を貸します。初めはコミックから始まり、絵本・童話・小説・専門書と変わっていきます。老店主は本の内容について尋ね、少年は感想を語ります。「本は二度読むんだ。一度目は理解するために、二度目は考えるために」少年は本からいろいろなことを学んでいき、老店主はその姿を優しく見守ります。そして、最後に「少し難しいかもしれないが、君がこれから生きていく上で最も大切なことが書いてあるから読んでごらん」と一冊の本を手渡します。それが、「世界人権宣言」だったのです。
世界人権宣言は、人権および自由を尊重し確保するために「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」を宣言したものであり、人類の歴史において重要な地位を占めています。一九四八年十二月十日に第三回国連総会において採択されました。その第一条には、こう書かれています。「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神を持って行動しなければならない。」これが「幸福への権利」として映画の題名になっていたのです。平成二十八年三月に改訂された鳥羽市人権施策基本方針の「はじめに」の部分にも取り上げられています。
なぜ最後の本が世界人権宣言だったのか。老店主が少年に伝えたかったことに思いをはせました。人は自由・平等であり誰もが幸せになる権利を持っているのです。

問合せ:教育委員会生涯学習課
【電話】25-1268

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