■フェリーで蒲郡(がまごおり)へ行ってみた
10月の3日間、特別に蒲郡への便が運行され10月14日に乗船してきました。
伊勢湾フェリーさんが創業60周年、鳥羽市は市制70周年、同じ昭和の大合併で誕生した蒲郡市も70周年ということで、実にナイスな企画です。
伊勢湾岸道が整備されたことや高速道路の無料化、また近年ではコロナ禍に翻弄されるなど、その度に存続の危機にあった伊勢湾フェリーが存在感を示しています。
少し歴史をひもとくと、伊勢湾を結ぶ航路は古くは東海道五十三次の宮(名古屋)~桑名があります。こちらは伊勢湾をというより、木曽三川を渡るためというほうが正確かもしれません。かつては鳥羽~蒲郡というと、1962年から1982年まで水中翼船が、1969年からの10年間はホバークラフトも運航していました。ホバークラフトは何と35分で鳥羽までやってきました。
今回の船旅は、普段の伊良湖へ行く航路の約2倍、2時間10分かけてゆったりしたものでした。左手には吉田拓郎が伝説の2万人コンサートをした篠島、タコで有名な日間賀島、アートの島として魅力的な佐久島。右手には風力発電の風車が幾本も並ぶ渥美半島。正面の蒲郡にはシンボルである竹島や、小高い丘に蒲郡クラシックホテルが見えるなど、ずっと飽きることはありません。頭の中でよく知っている島々を、違った角度から見る。見慣れないところから見るのはいいものだと思いました。乗船中にスナメリの姿を見かけたという人もいました。
また、私が鳥羽から乗船する前には、蒲郡からのお客さんが嬉々とした表情で降りてくるのを見かけました。私が鳥羽に戻ったときには、満足そうな顔で蒲郡行きに乗ろうとする人たちも見ました。三日間のうち、朝一番の便で鳥羽から蒲郡へ向かわれたかたは約200人だったのに対し、蒲郡から鳥羽へ来られたかたは約1200人でした。やっぱり鳥羽の魅力は底知れないなと思いました。
ちなみに、蒲郡行きではなく通常の伊良湖行きですが、11月いっぱいは鳥羽市民限定の旅客運賃半額キャンペーン中です。なかでも11月7日(木)は60年前の運航開始記念日ということで、終日旅客運賃が全額無料だそうです(車両・特殊手荷物は通常運賃)。これはもう行くしかないですね!
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