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三重大学 海女研究センターだよりvol.14

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三重県鳥羽市

■海洋教育の推進
三重大学は、小浜町に3年前に開所した三重大学大学院生物資源学研究科附属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター附帯施設水産実験所(以下、水産実験所)および、旧小浜小学校に三重大学伊勢志摩サテライトの伊勢志摩産業振興教育研究センターも設置し、地域のかたがたの協力の下でさまざまな教育・研究プロジェクトを進めています。今回は鳥羽市での海洋教育推進事業についてご紹介します。
鳥羽市では鳥羽海洋教育推進委員会を核として、その構成員である教育・研究機関が鳥羽市内の小・中学校でさまざまな海洋教育プログラムを実施しています。三重大学は磯や河川での生物採集・観察プログラムを中心に、鳥羽市を含む伊勢志摩国立公園の生物多様性に関する講義やスナメリ(伊勢湾でも見られるイルカの一種)の観察会、釣り体験や魚食体験など、地域の特徴的な自然や生き物を題材としたプログラムを多数展開しています。今年度の新規プログラムとして、鳥羽小学校5年生を対象に釣り体験・魚食体験のプログラムを実施しました。鳥羽磯部漁協小浜支所および小浜町のみなさまのご協力を得て、普段は釣り禁止となっている漁港スペースで釣りを体験してもらい、身近な海にどういう魚がいるのか知ってもらうとともに、鳥羽磯部漁業協同組合のみなさんの協力によって桃取で試験養殖を行っているマサバを試食してもらい、地域の魚の魅力を発見してもらいました。また、加茂中学校にて実施している生物採集・観察プログラムでは、鳥羽市のレッドデータブックを活用し、学校区に生息する貴重な生物を観察する内容になっています。鳥羽市が誇る豊かな生物多様性によって、生物採集が得意でない生徒のみなさんも、多くの生物を捕獲し触れ合うことができます。
海洋教育プログラムの目的は、鳥羽市教育ビジョンの実現です。鳥羽市はその全域が伊勢志摩国立公園に含まれており、人と自然の共存が特徴となっています。鳥羽のこどもたちが人と自然が共存する恵まれた環境を十分に享受できるような海洋教育プログラムを、これからも実施していきたいと考えています。児童・生徒のみなさんにはアンケート調査に協力いただいており、保護者のみなさんには実施同意書の回答に協力いただいております。保護者のみなさん、先生にはお手数をおかけしていますが、調査結果をプログラムの向上に役立てていますので、引き続きご理解とご協力をよろしくお願いします。
(助教 山本)

問合せ:三重大学海女研究センター(三重大学人文学部総務担当)
【電話】059-231-9195

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